55: 大人の名無しさん 03/03/09 02:26 ID:YXtPQ+d2 昨年の話だが、俺の婆ちゃんが入院した。 もう80才近くで結構ぼけも入っていた。 次血圧が下がったらやばいかも、と言われていて、 いざというとき用に喪服も買っていた。 正直小さい頃婆ちゃんとよく遊んだらしいが あんまり記憶もなく、中学くらいで親が離婚して 父と離れて暮らすようになってからは(父方の婆ちゃんだったので) 顔も合わせていなかったので、そんなにつらくはなかった。 見舞いに行っても俺の顔を見ても不思議そうな顔をしていた。 ある時具合が悪くなり、もしやということで親戚中に連絡が行った。 俺ももちろんかけつけたが、どうやら持ち直したようで、 親戚中が安堵して婆ちゃんの前で談笑していたとき。 親戚の誰の顔を見ても何も思い出さなかった婆ちゃんが、ふと俺の顔を見て 「三味線は?」 とはっきりつぶやいた。 俺達は驚いた。 いったいなんのことかと俺と俺の家族以外は うろたえたが、俺たちにはわかった。 続きを読む