「女性活躍」が声高に叫ばれ続けている。「女性活躍推進法」が成立し、職場で活躍したい全ての女性たちの能力発揮のための行動計画の策定などが事業主に義務付けられた。 しかし、実際の現場はどうだろう。本当に国の思惑どおりに「女性活躍」は進んでいるのだろうか。 『「女性活躍」に翻弄される人びと』(奥田祥子/光文社)は、大学教授でありジャーナリストでもある著者が、 長年にわたり取材対象者ひとりひとりと丁寧に対話していく中で浮かび上がってきたリアルな声を元に、女性たちや、それを取り巻く男性たちの姿を描いたルポルタージュだ。 ■「こんなはずではなかった」…迷える女性たち 結婚、非婚、出産、離婚、シングルマザー…女性の生き方はさまざまな選択肢が存在し、男性よりもバリエーションに富む。 しかし中には、やむにやまれぬ事情で望まぬ生き方を選ばざるをえない状況も存在する。 非正規社員として働くMさんは30歳を過ぎて未婚で子どもがいない。 いわゆる“負け犬”にはなりたくなかったが、非正規ゆえに職場に定着できず、信頼できる人間関係の構築が困難で出会いもない。 「非正規であるせいでいい出会いがない」 今や結婚相手を探す男性たちは、妻となる女性たちにも経済力を求める傾向が強くなっているのだという。 「産め」「働け」「輝け」の三重殺。真の「女性活躍」とは? https://ddnavi.com/review/467706/a/ 続きを読む