1 : ◆0Dj8XP4tVYIy - 2018/09/15 17:33:09 syh 1/176 女勇者「てやああっ!!」 悪趣味な装飾が施された玉座の間で、少女――勇者は剣を振るっていた。 剣が纏う淡い光が、その軌跡を浮かび上がらせる。 女神の加護を帯びたその聖剣は、実体を持たない魔霊をも斬り伏せることができる。 少女と対峙する男は、久方ぶりに痛みというものを感じながらも、肩をすくめておどけてみせた。 淫魔王「いやあ、まいったよ。軽くかわいがってあげようと思っていたのに、まさかにここまで追い詰められてしまうなんてね」 そういって、男は少女に向かって人好きのする笑顔を向けた。 端整な甘い顔立ちは、優しさと頼もしさ、そしてゾッとするほどの色気を併せ持っていた。 インキュバス・キング――魔王軍四天王の一席に座する、淫欲を食らう魔物の頂点。 その男の笑顔は、その身を神に捧げた敬虔な聖女をも淫乱な売女に変えてしまう魔力を秘めていた。 だが、そんな淫魔王の力であっても、高純度の破邪の加護を宿す勇者には届かなかった。 魅了の力を跳ね退けながら、穢れを知らない無垢な少女は淫魔王に向かって駆けた。 元スレ 【安価・R-18】女勇者「刻まれた淫紋」 http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1537000389/ 続きを読む