「過去にいろいろな例を見てきたが、しばしば大物FA選手が移籍1年目に苦しむ。その理由は野球選手が習慣の生き物(CREATURE OF HABIT)だからだ。いつも通りのルーティンをすることが大事だが環境が変わればそうはいかない。ジェイソン・ジアンビーのヤンキース1年目は良くなかったし、ブライス・ハーパーのフィリーズ1年目、マニー・マチャドのパドレス1年目もうまくいかなかった。大きな契約で自分にプレッシャーをかけてしまう。そして、即結果を出さないとファンやメディアがすぐに批判を始める。ベストの結果を出すには快適な状態でないといけないが、それを手にするまで時間がかかる。どんなFA選手であっても、アジャストの期間が必要になる。それは1カ月のこともあるが、3カ月のことも、1シーズンのことも。あるいは全くだめなときもある。ただ良いチームは、うまく新しい選手を受け入れる。ドジャーズ、レイズ、カブス、ツインズはそうだ。そういうFA選手の大変さをわかっている」