転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351224354/ 1: 1 ◆mSvgS5v5Fc 2012/10/26(金) 13:05:54.67 ID:1zbwy8EC0 男「ねえ友人。あの女の子って綺麗だよね」 男友「なんだよお前、今更かよ。あいつは有名人だぞ?」 男「へえ、そうなんだ。あんなに綺麗なんだもんね」 男友「いや、それもあるんだが・・・知らないのか?“氷の女王”ってあだ名」 男「なにその厨二病」 2: 1 ◆mSvgS5v5Fc 2012/10/26(金) 13:07:37.82 ID:1zbwy8EC0 男友「誰がつけたか解らんが、そんなあだ名だ。今まであの女に告白した男は五人いるらしいが、そのどれもが再起不能となっている」 男「いつから恋愛は生死をかけた勝負になったんだろう」 男友「しかし再起不能なんだと。その内の三人は女性不信になり男色の道へ。あと一人は引きこもりになり、最後の一人はストーカーになったらしい」 男「それはもう、彼女が異端者に好かれる人だとしか思えない流れだ」 男友「いやいや、生前は普通の高校男子だったらしいぞ」 男「彼女を殺人鬼みたいに言わないでよ」 男友「生まれ変わった、って意味では同義だ。なんだお前、あいつに惚れたのか?」 男「うーん、惚れたかどうかはまだはっきりとしないんだけど、いいなあ、って」 男友「そうか。友達として忠告しておこう。やめとけ」 男「やめておけたらいいんだけど、ねえ」 男友「女なんて星の数ほどいるぞ?」 男「でも友人もいつか思うだろうね。女は星の数ほどいても、こいつは一人しかいない、って」 男友「なんだ、惚れてんじゃないか」 男「どうやらそうらしいね。よし、そうと決まれば告白してくるよ」 男友「おいおい、まずは仲良くなってからだろ」 男「僕そういうの苦手だから、いってくる」 男友「やれやれ。まあ、気をつけてな」 男「告白に行く友達にかける言葉じゃないね、それ」 3: 1 ◆mSvgS5v5Fc 2012/10/26(金) 13:08:58.86 ID:1zbwy8EC0 男「あの、女さん」 女「……誰?」 男「男っていいます。あの、僕、女さんが好きです」 女「私は貴方が嫌いだけれどね」 生徒A「おいあいつ氷の女王に告白してるぜ」 生徒B「命知らずがいたもんだ。ってか今昼休みの教室だよな。ある意味凄いな」 女「……貴方のせいで無駄に注目を浴びてしまっているのだけれど。不快だわ」 男「すみません。でも、こういう気持ちを貯めておくのは精神衛生上よろしくないので」 女「時と場所を選びなさい、と私は言っているの」 男「はい。じゃあ、きちんと告白をしたいので、今日の放課後、少しよろしいですか?」 女「嫌よ」 男「?」 4: 1 ◆mSvgS5v5Fc 2012/10/26(金) 13:10:02.39 ID:1zbwy8EC0 女「今のが答えよ。告白、ということは交際を申し込むつもりなんでしょう?だから答えたわ。嫌、って」 男「交際はまだ早いですよ。僕は女さんのことをなにも知らないし、女さんも僕を知らないし」 女「そう、じゃあなに?」 男「まずは友達になってください」 女「それも嫌」 男「どうしてですか?」 女「友達がいらないから。一人が好きなのよ、私」 男「じゃあ恋人になりましょう」 女「自分で言った言葉を覚えていないの?貴方」 男「友達が駄目なら、一歩歩み寄ろうかと」 女「私が急速で後進しているのに行進しないでちょうだい」 男「後進と行進をかけたんですね。わあ、面白いなあ」 女「……//今のは忘れなさい」 続きを読む