温暖化とは単に気温が上がることではありません、それによって大量の問題が引き起こされるから問題なのです。ただあったかくなるだけなら寒冷国は基本的にうれしいですからね。 サンゴ白化、悩める観光国モルディブ 海水温が上昇 朝日新聞デジタル 約1200の島があり、豊かな海に囲まれたインド洋の島国モルディブ。世界有数のリゾート地で、ダイビングを目当てに世界中から多くの観光客が訪れる。ただ、海の中にも地球温暖化の影響は現れ始めている。 首都マレからフェリーで約10分の距離にある島ヴィリンギリ。2月中旬、地元ダイバーが子どもたちと一緒に海に入る「出前授業」があった。島国で暮らしていても、自分の目でサンゴを見たことがない子どももいるという。子どもたちに海の豊かさを伝えようと今年、始まった。 子どもたちに続いて海に入ると、海底にサンゴが広がり、その周りを小さな魚がたくさん泳いでいるのが見えた。先生役を務めたダイビングインストラクターのズーナ・ナシームさん(42)は「自分の目でこの光景を見て、海の素晴らしさを子どもたちに感じてもらえれば」と話す。 ただ、海底をよく見ると、異変に気付いた。一部のサンゴが白くなっているのだ。「白化」だ。 サンゴの体内には褐虫藻(かっちゅうそう)という植物プランクトンが共生しており、褐虫藻が光合成をすることでサンゴは栄養を得ている。ところが、海水温が上昇すると褐虫藻が減ってしまい、サンゴは弱る。色がうすくなったり、骨格が透けて見えたりするので「白化」と言われ、長引くとサンゴは死んでしまう。海水温が30度を超える状態が続くと白化のおそれが高まるという。 「昔はもっときれいだった。少しずつ、着実にダメージを受けている」とナシームさん。 同国海洋研究所によると、同国の周辺海域で大規模な白化が確認されたのは1998年、2010年、16年の3回。特に全域で被害が大きかった98年は9割以上、16年は約7割が白化したという。同研究所が調べたところ、16年4月下旬~5月中旬の海面水温は32度を超えていた。いずれも太平洋東部の赤道付近の海面水温が高くなるエルニーニョ現象の影響とみられるが、この20年に集中しており、温暖化の影響もうかがえる。 サンゴ礁は多くの生物の生息地となっており、生物多様性の宝庫だ。観光面など経済的価値は高い。同国のトーリク・イブラヒム環境エネルギー相は「今後、サンゴの白化は頻繁に起きるかもしれない。観光国のモルディブには深刻な問題だ」と懸念している。 各国で発生、高まる死滅リスク サンゴの大規模な白化は、世界最大のサンゴ礁として有名なオーストラリアのグレートバリアリーフでは16、17年に、日本最大の石西礁湖(沖縄)でも16年に発生している。他にもフィリピンやメキシコなど、世界各地で起きている。 オーストラリアの研究チームは今年1月、世界100カ所のサンゴ礁の観測データを分析したところ、白化の周期が短くなっているという研究成果を米科学誌サイエンスに発表した。1980年代初めには25~30年に1回の頻度だった白化が、2016年では約6年に1回になったという。 研究チームは「今後、温暖化による海水温の上昇でサンゴは暖められることが増え、(白化からの)回復に要する時間は長くなり、死滅のリスクが高まる」と指摘する。 気象庁によると、世界の海水温はこの100年で平均0・54度上がった。国連の「気候変動に関する政府間パネル」は温暖化が最も進んだ場合、今世紀末には水深100メートルまでの海水温は約2度上がると予測する。 今年は、国際サンゴ礁イニシアチブが定めた「国際サンゴ礁年」。1997年、2008年に続く3回目で、世界的にサンゴの保護や啓発の活動が広がる。日本でも環境省や沖縄県が、サンゴを食べるオニヒトデの繁殖を防ごうと水質を改善したり、海を濁らせる赤土の流入を防いだりする取り組みを進めている。(マレ=戸田政考) 先進国の罪 環境難民という言葉を聞いたことがあるでしょうか。いわゆる普通の難民というのは、政治的な理由や思想的な信条を持つことによってその国から弾圧されてしまい、そのままそこにいたら死んでしまうという人たちが他の国に逃げ出すことによって生まれます。そこには暴力に対する恐怖がありますし、往々にしてその加害者は国家や強い国内勢力です。 では環境難民とはなんでしょうか。彼らは、自分たちが住めない環境から逃げ出す難民です。例えばこれまで海岸沿いに暮らしていたのに、温暖化によって南極の氷が溶け、水面が上昇することによってそこで住めなくなってしまうような例が典型的な環境難民です。オランダなどの低立地国は、しかしお金があるので灌漑工事をしたりしてこの問題となんとか対応しています。 しかし貧しくてそういう工事が出来ない人たちは、もはや逃げ惑うしかありません。乾燥が進んで砂漠化が進行しているような土地でも同様に環境難民が生み出されています。温暖化というか気候変動に伴って、多くの地域の人達が生活に困っているのです。 そしてそのような気候変動を生み出しているものは何か? それは紛れもなく、先進国の鉱業活動なのです。それゆえ、多くの貧困国はこのような現状を生み出してしまった先進国に対して責任と賠償を求めています。そこには一理の真実があると言って過言ではないでしょう。 モルディブ モルディブといえば美しい海、リゾート地の印象が非常に強い国です。実際環境立国ですので、このような気候変動によってサンゴが死んでリゾートとしての価値を低下させていくことには強い不安があるはずです。収入が激減すれば国としての貧困も広がっていくでしょう。とはいえ環境問題に一国がどうにか対応出来るわけもなく、世界レベルで対処が必要です。モルディブのような小国にそれを求めるのは酷というものでしょう。 このように、いま世界中で変革が余儀なくされてます。いくら国際社会が協力したところで、あまりにも膨大な温暖化ガスの排出などを留めることは難しく、またいま途上国としてバリバリ発展をしようとしている国からすればそれに対する規制というのは大変鬱陶しいものです。人間の欲望がとどまるところを知らない限り、こういう弱い人達が被害を受け続ける社会は変えようもないのでしょうか。