銃社会であるアメリカとは全く異なり、かなりの衝撃が走っている銃殺事件。その暴力を合法的に許容される警察官の凶行の罪は重いが…。 オススメ記事 射殺前、一緒に弁当食べる映像 警官殺害事件、動機は 2018年4月18日05時20分 朝日新聞 滋賀県彦根市の河瀬駅前交番で11日夜に井本光(あきら)巡査部長(41)が部下の男性巡査(19)=殺人容疑で逮捕=に拳銃で撃たれて死亡した事件から18日で1週間になる。安心、安全を守る砦(とりで)の交番で警官が警官に銃口を向けた衝撃は、市民はもちろん、警察内部にも広がっている。 「子どもたちが泣いて…」射殺された警官、通夜に同僚ら 警官死亡、声震わせ1分以上頭下げ…滋賀県警が会見 県警によると、男性巡査と井本巡査部長が外から交番に戻ったのは11日午後7時15分。交番の防犯カメラには一緒に弁当を食べる様子が映っていた。争うような様子はなく、同7時47分、いすに座っていた井本巡査部長が机に突っ伏して倒れた。後頭部と背中を拳銃で撃たれていた。 男性巡査はパトカーで逃走し、コンビニエンスストアに寄ってATMで50万円を引き出し、たばこなどを購入。さらに逃走中、住宅の縁石にパトカーをぶつけ、近くの田んぼにパトカーを放置した。制服の上着やチョッキは脱いで、拳銃が付いたベルトは近くに捨てた。事件発生から約6時間後、パトカーから約1・5キロ離れた踏切内の線路を歩いていたところを確保された。拳銃を約4時間にわたって捜査員と捜した後、殺人容疑で逮捕された。 2度目の「2人勤務」で 男性巡査は高校時代は野球部に所属。当時を知る人は「後輩の面倒見がよく、優しかった」と話す。1年生のころから警察官志望だったといい、卒業後の昨年4月に県警に採用された。警察学校初任科などをへて、今年3月26日から河瀬駅前交番で「教育係」の井本巡査部長から勤務の手順などの指導を受けていた。 男性巡査は県警の調べに対し、「厳しく注意された」という趣旨の供述をしているという。事件は2人きりの勤務が2回目の時に起きた。県警幹部は「きちんとした指導だったと思うが、心の不満が爆発したのかもしれない」と話している。 やり過ぎとしか言いようがない それにしても今回の事件はめちゃくちゃな衝撃でしたね。逆に言うと、むしろこれまでよく日本の警察官は銃を使って犯罪を犯してこなかったなと驚いたという方が強いのですが。アメリカの銃社会の話をするときはいつも銃が簡単に手に入ってしまうことが問題だという風に始めるのですが、日本でも唯一銃を携帯しているのが警察官であることをつい忘れてしまうくらい、日本は安全な国ですね。 しかし、そういう安全さの陰には常に警察が持っている銃という暴力があることも事実。それを忘れて日本は安全な国だと考えるのはある意味で平和ボケしたのんきな考え方なのかもしれません。ただし、そのように考えられるような社会にするために、警察は銃の取扱について「これ以上厳しくできないほど厳しく運用している」そうですから、やはり素晴らしいことですね。 人間なんてなろうと思えばどこまでも悪くなれちゃいますし、それは警察官だって同じこと。銃を持つのは人間である以上、銃の取扱を厳しくするという方向でその暴力性に対処するというのは非常に理にかなった方法だと思います。アメリカとは真逆ですね。 しかしそれはそれとして、今回のように腹が立ったから上司を撃ち殺すというのは流石にすごすぎる。明確な犯罪ですからきっちり捕まってもらわないといけませんし、今後も銃の運用は厳しくしていくという流れになるでしょうが、こればっかりは仕方ないでしょうね。しかしやっぱ絶対にこういう使い方をしてはいけないと教え込まれたはずの銃を使って上司を打つような人間ですから、その拳銃を路上に放置するなどとんでもないことをやってくれちゃっています。一般市民の手に渡らなくて本当に良かっただろうなと思います。 銃と日本 アメリカやヨーロッパなど、いわゆる先進国の文化や制度はどんどん取り込んでいこうというのが日本の基本的なスタンスではありますが、銃を一般市民も持てるようにしようという議論は、全く存在しませんよね。欧州でも基本的に銃は所持禁止ですし、アメリカにはアメリカ固有のローカルな非常識が存在しているということなのでしょう。銃を一般市民が持つ必要のある社会ではないですしね、アメリカだって本来ならば。 そういう暴力を警察や軍など一部の国家権力だけが保有することによって国家は成り立っていることを考えるとアメリカがいかに特異な国であるかがわかります。不思議な国、アメリカ。銃文化をグローバルスタンダードにしようとしていないだけマシですけどね。