時々高齢者の大学卒業や高校卒業がニュースになります。それも大変素晴らしいことですが、博士号取得ってちょっと並のことではありません。凄すぎる。 オススメ記事 88歳女性が博士号 国内最高齢の取得か 布文化の論文で 3月24日 17時27分 縄文時代の布の編み方などを研究し、日本の布に関する文化についての論文をまとめた88歳の女性が、京都市の立命館大学から博士号を授与されました。大学によりますと、国内では最高齢の取得と見られるということです。 博士号を取得したのは、名古屋市にあった東海学園女子短期大学の元助教授、尾関清子さん(88)です。 尾関さんは24日、京都市中京区の立命館大学の学位記授与式に出席し、吉田美喜夫学長から学位記を受け取りました。 尾関さんは各地で出土した縄文時代の布の編み方などを30年以上にわたって研究し、日本の布に関する文化の起源と特質をまとめた論文が大学の審査で認められたということです。 立命館大学によりますと、88歳での博士号の取得は国内では最高齢と見られるということです。 尾関さんは「感無量で、人生で最も光栄な出来事になりました。体力的な面で不安はありますが、これからも研究に励んでいきたい」と抱負を話しました。 via NHK NEWS WEB 88歳女性が博士号 国内最高齢の取得か 布文化の論文で 高齢者の挑戦は最高 こういうニュースを読むといつも良い気分になります。なんといっても新しいことを学ぶことは何歳になっても楽しいことであり、それは素晴らしく価値が有ることだと思います。人は様々な喜びを享受することが出来る生物です。美味しいものを食べても、好きな人と一緒に過ごしても、そして自分の学びたいことを学べることにも、喜びを感じることができます。 高校を卒業する高齢者の方や、大学に入学した高齢者の方などがニュースになることもよくありますが、それと同じような素晴らしさを感じるニュースです。しかし、実はそれらのニュースとは更にレベルが違うような高度なことをこの方は行っています。博士号ってみなさんご存知ですか? 博士号取得=世界に新しい知を生むこと 博士号とは、一般的には大学を卒業後大学院に進んでまず2年をかけて修士号を取り、更にそこから3年間大学院に通って博士論文を提出して初めて手に入れることが出来るものです。ではこの博士論文というのは社会にとってどのような意味があるものなのでしょうか。 これは理想論ではありますが、まず基本的には大学の学部を出る時に卒論を出し、修士課程では修論を出し、博士では博論を出すことになるのですが、これらにはある種の基準があります。卒論→その学校でその論文内容について一番詳しくなること、修論→先生よりもその論文内容については詳しくなること、そして博論は「まだこの世界で誰も知らないことを見つけ出すこと」にあります。 学部や大学院修士課程を卒業するレベルでは、まだ必ずしも「社会に対して何かを生み出した」とは限りません。もちろん国際学会で発表するレベルの人は違うのですが、そういう人ばかりではありません。もちろんそこで得られた能力が今後様々な場面で役に立つのですが、純粋な知的生産と考えると社会に何かを生み出したわけではないのです。 しかし博士号は違います。博士号を取るための博論というのは、この世界でまだ誰も知らなかったことを発見しなくてはなりません。知識生産の極みです。学習とは違います。それは既存のことを学ぶことだからです。勉強も同様。研究の醍醐味とはまさに博士号まで進んで初めて得られるものなのです。その点において、この女性は凄い。学ぶ楽しさだけではなく、研究して新たな知を生み出す喜びまで満喫しているのですから。本当に凄いです。