部活指導死の異常性、逃げることの許されない環境が人を狂わせる

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自分がいる場所の異常性がわからなくなることというのはよくあります。振り返ってみて、ぎょっとするほどの異常性に気づくことも。あなたの部活や前の職場もそうだったのではないでしょうか。

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小さないのち 悲しみと歩む  「後輩が亡くなった。新聞を見て」。2013年1月、大阪市立桜宮高校の卒業生、谷豪紀さん(24)は、高校のバスケットボール部の同期生から連絡を受けた。2年下の後輩で、バスケ部の主将だった男子生徒(当時17)が前年末、顧問の男性教諭から体罰を受けた翌日に自ら命を絶ったと、記事は伝えていた。  中学時代から活躍し、入学前から話題になるほどの後輩だった。素直で明るい姿が記憶に残る。谷さんは信じられないと感じる半面で、「やっぱり、あそこの環境って異常だったんだな」と思った。  谷さんも高校時代、体罰を含め疑問を感じる指導を受けた。悪いことをしたから怒られるわけではなく、言われたプレーができないと、顧問の教諭に平手打ちされた。生徒には「暴力は厳禁」と言いながら、教師の暴力は許されることが理不尽だと思った。  あるとき、他部の体罰が発覚した。顧問は冗談めかして「教育委員会に言うなよ」と言い、部員たちも笑ってやり過ごしていた。 【これまでの連載】 特集「小さないのち」 友人かばい、いじめで自殺 調査で浮かんだ息子の優しさ  谷さんはそんな雰囲気に違和感を感じていた。指導が明らかに間違っていると感じ、顧問に疑問を呈したこともある。すると正座を数時間させられ、平手で何度もたたかれた。雰囲気に染まらない谷さんは、顧問から「お前は頭がおかしい」と言われ続けた。  授業の中に部活動に取り組む時間もあり、部活を辞めることは考えられなかった。他の部に入り直そうにも、顧問や部の仲間が許してくれるとは思えず、親にも心配をかけたくなかった。 顧問からの体罰に苦しみ、自ら命を絶った大阪市立桜宮高校のバスケットボール部員。その2年先輩にあたる男性が、ブログなどで当時の体験や思いを発信するようになった。教師の体罰や叱責(しっせき)が生徒を死に追い詰める「指導死」をなくすため、自分の役割を感じ始めている。

 
異常に慣れる
どんな人間も異常には必ず慣れます。これは脳科学的にも明確に証明されていることです。つまり、初めて出会った刺激については強く脳が反応するものの、後はどんどん繰り返すほどに反応が鈍くなっていくことが神経科学で明らかなのです。
 
同じ刺激に毎回驚いていては生活が営めませんから、出来るだけ同じ刺激に対しては反応を鈍くするのが省エネだからというのが理由の一つです。であるならば、部活でめちゃくちゃな暴言をはかれたり、殴られたり叩かれたりしても、最初こそ思い切り反応しても、後は段々その反応が鈍くなっていってしまうのです。これは当然のことです。
 
軍隊だってそうですね。最初はその過酷な訓練や厳しい上司の振る舞いに嫌気が指しますが、段々それが普通になってくる。人間関係が暴力や規律によって管理されれば、段々それが普通になってくる。それがないと不安にさえなってくるのです。
 
部活という異常
そもそも部活という制度自体が割と狂ったシステムだなというのは置いておいても、特に強豪校であるほど部活の呪縛は物凄いものがあります。推薦で入ったりすると地獄ですね。部活やめたら学校もやめなきゃいけないし、逃げ出すことも出来ずにその環境に居続けるしかない。
 
このような「逃げることの出来ない環境」というのは人を歪めるには本当にピッタリです。加害者も被害者もそうです。指導死にまで追い込むような教師も元々そういう人間だったとは限りません。少し暴力を振るってみて、それが何の問題もないということになって、何度かそれを繰り返していく内にそれが当たり前になり、当たり前ゆえにエスカレートしていく。
 
被害者側も逃げ出すことも出来ないので受け入れるしか無く、受け入れれば受け入れるほど被害はエスカレートしていって、でも逃げ出せないから最後は発狂してしまう。こんな狂った環境に人を置いてはならない。
 
あらゆる本質的な結論は「逃げ道をいつも作っておくこと」がとても重要だということです。仕事であれ部活であれ、逃げ出せない環境に自分を追い込むことだけは避けましょう。

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