アメリカとフィリピンの首脳会談を控え、ドゥテルテ大統領が早くも牽制しています。氏の麻薬戦争は世界中に知られるところですが、人権侵害との見方も強い。 オススメ記事 [マニラ 8日 ロイター] – フィリピンのドゥテルテ大統領は8日、トランプ米大統領が首脳会談で人権問題を提起してきた場合、「構わないでくれ」と伝える意向だと明らかにした。 トランプ大統領は現在12日間のアジア歴訪中で、日本、韓国、中国、ベトナムに続き、最後にフィリピンを訪問する。 ドゥテルテ大統領は自身が進めてきた対麻薬戦争を巡り、人権侵害との批判を一切受け付けない姿勢を示している。 ドゥテルテ大統領はベトナムに向かう前に記者団に対し、トランプ大統領が人権問題を持ち出してきた場合にどう答えるかについて「構わないでくれ。あなたには関係ない。これは私の問題だ」と言うだろうと述べた。 トランプ氏が人権問題提起なら「構うな」と伝える=比大統領 ドゥテルテ大統領 アメリカ大統領にだって文句は言わせないと息巻くドゥテルテ大統領。内容については人権侵害ということですから、トランプ大統領に言われる筋合いは無いのはまあ確かなことのようにも思います。 人権侵害と聞くとなんだか差別でもやっているのかと思われるかもしれませんが、いまフィリピンで起きている人権侵害とは麻薬取引に関する厳しい刑罰の問題です。麻薬を無くすためならいいじゃないかと思うかもしれませんが、その手口が本当に尋常ではないことで世界的にも問題視されているのです。とはいえ麻薬撲滅というそれなりにまともな目的であることから、最近はあまり世界の新聞でも取り上げられていないと思います。 どのくらいの規模でやっているかというと、数ヶ月で2000人ほど超法規的に殺害しています。売人も使用者も、疑いをかけられたレベルで殺されているとの見方もあり、またその死体を路上に放置するなどとんでもないことになっています。 しかも、警察のような国家権力だけではなく正体がよくわからない自警団も関わっているとのこと。中には疑いが浅い段階で殺されている人間もいると報じられています。どんどん殺して近くに【麻薬に関わっていた】とメモを残しているようで、なんだか映画の世界というか、それを国家が積極的にやっているというのには流石に驚きます。 そして当然ながらこの事態に麻薬に関わってきた人の多くが-政府によれば数十万人が自首してきているようです。しかし刑務所内は既にいっぱいで800人用の場所に3800人も収容されているなど人権的にも問題含み。 アメリカとドゥテルテ大統領 そしてこのドゥテルテ大統領、何となくトランプ大統領ともウマが合いそうなくらいのポピュリストですがかなりのアメリカ嫌いで、とことん攻撃しています。一体何が彼をそれだけ駆り立てるのだ、というくらいに強烈な大統領です。 トランプ大統領との首脳会談でも、この麻薬戦争に関して人権侵害だと言われた時には思い切り噛み付く予定なようです。なんだか凄い世界ですね。これから一体どうなっていくのか心配というか不安ですが、麻薬を使っていないフィリピンの人達からすると救世主のように見える部分もあるようで、まだまだ支持は衰えないようです。