文大統領は日本との軍事同盟に対して明確なnoを主張しました。北朝鮮問題を考えればそれもアリではという指摘もあるなか、やはり国民感情の問題から難しいという認識を持っているようです。 オススメ記事 文大統領が日本との同盟関係について明確に線引きをしたのは、韓米日3カ国の安全保障の協力が軍事同盟に発展することは受け入れられないとの立場を強調するためとみられる。文大統領は3日、シンガポールメディアとのインタビューでも、北朝鮮の核・ミサイルを巡る韓米日の連携について、「軍事同盟の水準にまで発展することは望ましくない」との見解を示した。 これは韓米日軍事同盟に対する中国の懸念を払拭(ふっしょく)すると同時に、軍事同盟を結ぶほど韓日関係が整理されていないとの判断を示したものと受け止められる。旧日本軍の慰安婦問題に対する責任を日本がきちんと果たしていないといった韓国の国民感情を踏まえて同盟は考慮できないとの立場を示したものだ。 軍事同盟となれば合同軍事演習で日本の自衛隊が韓国の領海や領空に入ることになるが、韓国の国民感情的に受け入れるのは難しい上、朝鮮半島で有事が発生した場合に自衛隊が朝鮮半島入りする根拠となる点も懸念される。 青瓦台関係者は「国民感情から日本との関係は制限的な協力関係にならざるを得ない。軍事同盟にまで発展すれば国民が受け入れられない」と強調した。 via: 文大統領「日本は同盟でない」 9月の韓米日首脳会談で 軍事同盟を結ぶとどうなるのか 韓国が日本に対して明確な線引を行っているのには理由があります。あらゆる外交における発言というのは必ずそこに意味がある。あるいは、どのアクターも意味を見出すので、見出されるはずの意味を考えなくてはなりません。 今回の場合だと、アクターは大きく5ついます。韓国、日本、アメリカ、中国、北朝鮮です。ラフに考えてもこれだけのアクターにそれぞれ伝わるメッセージというものがあり、当然文大統領もそれを意識して話しているはずです。 まず韓国に対しては、この明確なメッセージをもって国民の反日感情に応じています。韓国内では北朝鮮との緊張が高まる中、当然日本との同盟も意見としては出てくる。でもそれは絶対に反対だという韓国人が多く、未だに対日感情は激しいものがある。北朝鮮問題が厳しくなっても日本とは手を組みませんよ、という姿勢を明らかにしたものです。 アメリカに対しては、だから一層の協力をしていきましょうというメッセージになります。日本に対しては私達はあなたがたとは一線を引いていきますよ、少なくとも軍事の面においてはというメッセージに。更に中国に対しても米日韓の強力な同盟は作りませんから安心してくださいということになります。 北朝鮮に対してはどうでしょうか、アメリカとの協力が日本との同盟を仕方なくやるよりも強い効果があるという立場を明確にしているのかもしれませんね。 憎しみの連鎖 文大統領の取った戦略はおそらく間違っていないでしょう。もしも北朝鮮との戦いが始まった場合、日本は意思決定が遅く直ぐに対応出来るとも限りません。それよりアメリカと密な連携を取るほうが有益だと考えるでしょうし、国民感情を考えても日本との協力はあまり良くない。 だったらいっそのこと明確に距離感を取ることによって内政における評価を高める目的があったのではないでしょうか。未だに続く日本への反感というのは、日本に住んでいると余り感じられないですが確かにあるそうです。 圧倒的に虐げてきた日本側、加害者側というのは案外自分のやったことを甘く見たり、もう終わった話だと思ってしまいがちですが、被害を受けた国からすれば忘れられない苦しい記憶でしょう。特に軍事となるとまさにそれによって被害を受けたわけですから感情的には受け入れがたいものでしょうね。 むしろ、日本がアメリカとこれだけ密な協力をしていることのほうがなんなら例外なのかもしれませんが、それはアメリカの文化政策がうまく行った証でしょうか。