俺は後ずさろうとしたけど体が硬直したように動かない 前後に小刻みに動いていた婆さんの頭の揺れが大きくなって、俺のほうを向いてがくんと倒れた 首の骨が折れたのでなければありえないような動きで、俺はもろに婆さんの顔を見てしまった しわだらけの顔は真っ白で、両目のまぶたが赤い 逆さまの頭で俺のほうを見すえて、婆さんは「・・・連れていっておくれよ・・・」といった 続きを読む