【その2】 244: 患者A 03/07/09 09:44入院中の実体験。 20年以上前のこと。私は某整形外科に入院していました。7階は整形外科病棟、6人の大部屋が7部屋、2人部屋、個室等がありました。 個室は患者が希望して入る場合もありますが、医師から家族に個室行きを言い渡された場合の多くは、「あと僅か」と言うサインと、みんなが捉えていました。 地方から来た明るいオバサン(仮名:吉田さん)は男女問わず、この病棟で人気者でした。周りにはいつも笑いが絶えませんでした。右の股関節の大きな手術を受ける事になって入院したそうです。 やがて手術、痛みが酷い数日を個室で過ごし、大部屋へ戻りました。 でも、あの明るさはなく「息が苦しいし、だるい、つらい」を繰り返していました。術後はそんな人も多く、部屋の者も看護婦、医師も、もうすぐよくなると言っていましたが、吉田さんは日に日に衰弱しているように思えました。 やがてリハビリ開始となりましたが、相変わらず吉田さんは「苦しくて出来ない」と言うばかり。しかし看護婦や医師は、「そんな事でどうする。しなきゃよくならないだろう!」と連日、無理矢理リハビリへ連れ出していました。 吉田さんの顔色は、日に日に悪くなりました。私を含め、周囲の患者も事あるごとに医師や看護婦に「吉田さん、ただ事じゃないよ。孫に会いたいから早く元気になるって言っていたのに・・」と言っていました。 しかし「医療の事にシロウトが口出ししないでください!」と怒鳴られ、逆に吉田さんが余計な事を言いふらしていると思われて怒りの矛先が吉田さんに向かってしまい、私たちは何も言えなくなってしまいました。 続きを読む