三船美優「Take me☆Take you」

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転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1499707338/

1 : ◆CfShMv7DuQ 2017/07/11(火) 02:22:18.46 ID:Kjr3xSv40

・モバマスの三船美優さんのSSです
・幕張公演の美優さん(原田さん)を見て突発的に書いたので中の人要素も少しあります
・地の文多めです





2 : ◆CfShMv7DuQ 2017/07/11(火) 02:23:30.14 ID:Kjr3xSv40



プロダクション初の全国ツアー、その後半戦である幕張でのライブもいよいよアンコール前最後のブロックの佳境に入っている。
そんな中、ステージ上では先日発表されたばかりの新曲の初披露が行われており、ファンのボルテージは最高潮だ。


「ステージ、無事に盛り上がっているみたいですね」


ステージ下のポップアップに待機しているそう語りかけると


「はい……。皆さん、特にゆかりちゃんは本当に練習していましたからね……。大丈夫ですよ。」


彼女は、自分の担当アイドルの1人である三船美優は半ば自分自身に言い聞かすように答えた。


「そうですね……」


「だって、たくさん一緒に練習しましたから」


そう、彼女は今ステージに立っている水本ゆかりと同じく、周年ライブは今回が初めてになる。
15人の出演者の中で初参加は2人だけということもあり、全体曲等は一緒に練習することも多かったゆかり。


そんなゆかりの一番の見せ場は今披露されている新曲と言っても過言ではないだろう。
そしてこの曲が終わると次はいよいよ彼女が、三船美優がセンターとして初めてステージに立つことになる。


この曲のお披露目自体は去年の秋のちょっとしたイベントで一度済ませているのだが、今思い返すとそれが彼女と自分にとって大きな転機だったのかもしれない……という思いが頭の中をよぎる。
……随分昔のような、それでいてつい最近のような、何とも不思議な感覚だ。




3 : ◆CfShMv7DuQ 2017/07/11(火) 02:25:05.75 ID:Kjr3xSv40



その時はCD面子である乃々と芳乃、そして彼女の3人でのお披露目だった。
規模はかなり小さいとはいえ、彼女にとっては正真正銘それがアイドルとしての初舞台だったわけだが
緊張のせいか表情や目線等に課題は残ったものの、歌やダンスはキャリアの長い他の2人にそこまで劣るものではなかったし、Pとして贔屓目抜きで見ても成功したと言って良い出来だったのは間違いない。


現にステージ袖に帰ってきた彼女を自分は全力の拍手で迎え入れたし、彼女自身も緊張の糸が解けたのか笑顔を浮かべてくれていた。
状況が変わったのはその少し後、反省会としてそのライブ映像を美優さんと鑑賞したのがキッカケだった。


『……私、下を向いてばかりで全然お客さんの方を向けてませんね。表情も硬いですし……』


映像を見ながら彼女はポツリと、だがはっきりとそう呟いた。


『うーん……確かに課題の一つではありますけど、初めてにしては上出来だと思いますよ?』


『そうかもしれません。けど、乃々ちゃんも芳乃ちゃんもしっかりと前を向いて笑顔で歌っています。……なのに、私だけ』


『彼女達とはキャリアが違いますから……』


『確かに、プロデューサーさんの仰る通り私は何の経験も無い新人アイドルです。……でも、それを言い訳にはしたくありません』


『美優さん……。』


『……やっぱり、向いてないんでしょうか。年齢も年齢ですし、私がアイドルなんて……』


『そんなことありません!!』




4 : ◆CfShMv7DuQ 2017/07/11(火) 02:26:16.78 ID:Kjr3xSv40



思わず立ち上がって大声を出してしまい、この後は堰を切ったように言葉が口から零れ出ていった。


『……確かに今はまだ他の2人に比べると美優さんが劣る点はあるかもしれません。でも美優さんも後半になるにつれて前を向けてますし、笑顔になっているじゃないですか。
 貴女はこの1曲の間の僅か5分足らずの間にもしっかりと成長しているんですよ!……だから僕は貴女に大きな可能性を感じているんです』


『年齢なんて関係ありません。僕はこの先、トップアイドルとして輝く三船美優が見たいし、貴女にトップアイドルの景色を見せてあげたいんですよ!!』


正直、自分が彼女に対してここまで熱く意見を言うことが今まで無かったので、この時は自分自身が一番驚いたのをよく覚えている
それまでも決して手を抜いていたわけではないがこの秋のイベント以降、彼女へ対するプロデュースの熱が更に増したのは事実だ


『プロデューサーさん……』


『だからファンの為にも、僕の為にも、そして何より貴女自身の為に自分を卑下するのは止めてください。……我が儘を言って申し訳ないです』


そう言って頭を下げると美優さんは


『そんな!……ありがとうございます、プロデューサーさん。……そう言ってくださるなら私、今まで以上に頑張ってみせます』


自分の勢いに気圧されることなく、強い口調でハッキリとこちらの目を見てそう言ってくれた。





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