1 名前: ◆GinGao/Coo @銀河φ ★[sage] 投稿日:2014/01/16(木) 19:14:40.06 ID:???0 直木賞に朝井さん姫野さん 第150回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、 直木賞は朝井まかてさんの『恋歌』と姫野カオルコさんの『昭和の犬』にに決まった。 <候補作品> 『恋歌(れんか)』朝井まかて(講談社) 『王になろうとした男』伊東潤 (文藝春秋) 『あとかた』千早茜(新潮社) 『昭和の犬』姫野カオルコ(幻冬舎) 『とっぴんぱらりの風太郎(ぷうたろう)』万城目学(文藝春秋) 『伊藤くんA to E』柚木麻子(幻冬舎) <選考委員> 浅田次郎・阿刀田高・伊集院静・北方謙三・桐野夏生・高村薫 林真理子・東野圭吾・宮城谷昌光・宮部みゆき・渡辺淳一の各氏 文藝春秋|各賞紹介|直木賞 http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/index.htm 第150回 芥川賞・直木賞発表&受賞者記者会見 生放送 - 2014/01/16 18:00開始 - ニコニコ生放送 http://live.nicovideo.jp/watch/lv162754934 13 名前: ◆GinGao/Coo @銀河φ ★[sage] 投稿日:2014/01/16(木) 19:23:38.86 ID:???0 第150回直木三十五賞は朝井まかてさんと姫野カオルコさんに決定!(平成25年度下半期) http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/ 朝井まかて <受賞> http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/asai.jpg 1959年大阪府羽曳野市生まれ。甲南女子大学文学部国文学科卒業。 2008年「実さえ花さえ」で第3回小説現代長編新人賞奨励賞受賞。 13年『恋歌』で本屋が選ぶ時代小説大賞2013受賞。 〈作品〉 『実さえ花さえ』2008年講談社刊=第3回小説現代長編新人賞奨励賞受賞(後に文庫化にあたり『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』に改題)。 『ちゃんちゃら』10年講談社刊。 『すかたん』12年講談社刊。 『先生のお庭番』12年徳間書店刊。 『ぬけまいる』12年講談社刊。 姫野カオルコ <受賞> http://www.bunshun.co.jp/award/naoki/himeno.jpg 1958年滋賀県甲賀市生まれ。青山学院大学文学部日本文学科卒業。画廊勤務を経て文筆業。 〈作品〉 『ひと呼んでミツコ』1990年講談社刊。 『喪失記』94年福武書店刊。 『レンタル(不倫)』96年角川書店刊。 『受難』97年文藝春秋刊=第117回直木賞候補。 『整形美女』99年新潮社刊。 『サイケ』2000年集英社刊。 『特急こだま東海道線を走る』01年文藝春秋刊。 『ツ、イ、ラ、ク』03年角川書店刊=第130回直木賞候補。 『ハルカ・エイティ』05年文藝春秋刊=第134回直木賞候補。 『コルセット』06年新潮社刊。 『リアル・シンデレラ』10年光文社刊=第143回直木賞候補。 50 名前: ◆GinGao/Coo @銀河φ ★[sage] 投稿日:2014/01/16(木) 22:22:33.88 ID:???0 【直木賞講評】浅田次郎さん「賞がねじふせられた」 第150回直木賞(日本文学振興会主催)は、朝井まかてさん(54)の『恋歌』と姫野カオルコさん(55)の『昭和の犬』の2作に決まった。 16日夜、東京・築地の料亭「新喜楽」で選考委員の浅田次郎さん(62)が会見し、選考の経緯について説明した。概要は次の通り。 「今回は6作の候補が挙がりました。とてもすぐれた作品がそろい、これは1作に絞るのは難しいのではないか、長くなるんじゃないかな、 と考えて臨みました。だが票を開けてみると、『恋歌』と『昭和の犬』(の得点)が抜けていた。そこから討議が進みましたが、この2作の点が高く、 しかも拮抗(きっこう)していたので、2作受賞に決定いたしました。2作ともに甲乙つけ難く、いずれも十分に直木賞の水準に達していると思います」 --2作のどのような点が評価されたか 「姫野さんは今回が5回目の候補ですが、ふつう直木賞の候補は、ほぼ連続して挙がってくる。 ところが姫野さんの場合は、長い時間にわたり、数年おきにとびとび、オリンピック状態で候補になった。 たいへん個性が強く、そのたびに賛否両論が分かれる作家です。 ただ私見では今回、その個性を失わないまま、迎合しない状態で、すばらしいまとまりを示した。 直接的に、最も重要なのはオリジナリティーだったと思います。 これだけ出版点数が増え、同じような小説が受け入れられやすい市場の中で、姫野さんはデビュー以来、 ご自分の世界というものを真っすぐ書いていた孤高の作家です。 今回は、姫野さんに直木賞がねじふせられた感じの受賞ではないか。正直、頭が下がりました。 今日、小説がまま影響されやすいコミックやゲーム、映像といったものとは全く別次元にある、 小説の世界に根を張った小説であると感じました。最も受賞を決定づけた理由は、オリジナリティーです」 http://sankei.jp.msn.com/life/news/140116/bks14011622020001-n1.htm 小山田浩子さん、朝井まかてさん、姫野カオルコさん(左から) http://sankei.jp.msn.com/images/news/140116/bks14011622020001-p1.jpg 51 名前: ◆GinGao/Coo @銀河φ ★[sage] 投稿日:2014/01/16(木) 22:23:00.24 ID:???0 --朝井さんについて 「朝井さんはずいぶん時代小説をお書きになっている。私が今まで読んだ印象から言うと、もう少し軽いものを書く人と思っていた。 それで今作を読み進めていったころ、これは別人が書いたのではないか、たいへんものでした。題材にしているのは幕末の水戸藩です。 私も幕末ものを書くが、幕末の水戸というのは時代小説作家にとってかなりアンタッチャブルな世界。 明治に至るまで内ゲバが繰り広げられ、殺戮(さつりく)が繰り返された。 そのため水戸藩は尊皇攘夷のリーダーであり明治維新の火付け役でありながら、明治時代には元勲が1人も出ていない。 それは、みんな死んでしまったから。だから、これを小説にするというのはすごく難しい。 それをテーマにしたというので、大丈夫かな、これを書ききったら大物だぞと思ったら、見事に書ききった」 --2作の点数はどちらが上だったか 「姫野さんの方が、若干上でした。ただ、かなりの僅差。ご両者とも最初の得点上は、まったく×がついていなかった。 そのほかの作品は、相当水があきました」 --朝井さんは初候補だが、「もう1作待ちたい」という声は出なかったか 「直木賞というのはその作品を評価するのが一番ではあるが、選考委員としては直木賞作家というタイトル(を与えること)に対し 責任を持たなければならない。(候補者には)この先にも代表作があるかも、という心理は確かに働く。 その意味で、初候補の場合『もう1作待ちたい』という意見が出ることはあるが、今回は出なかった。かなり珍しいケースだと思います」 http://sankei.jp.msn.com/life/news/140116/bks14011622020001-n2.htm 52 名前: ◆GinGao/Coo @銀河φ ★[sage] 投稿日:2014/01/16(木) 22:23:07.78 ID:???0 --姫野さんの個性とは 「今日の文学の常識で言うならば、支離滅裂。文章にある基準を置くならば、それをそれている。 内容的にも、いわゆる小説の骨法というものから少しずれている。つぎはぎだらけに見えるけれど、 一歩下がってみると、とても美しいパッチワークになっている。そういう印象です。 なんでこんなことを考えるんだろう、なんでこんな表現ができるんだろうと、驚きながら読み進めた。 そしてラストシーンでは、心から感動しました。犬の散歩の途中で、ふと見上げたらそこに青空があった。その青空のような感じですね。 つまり、常識的な論理性が当てはまらない。でも、姫野さんの小説は誰かに似てる、誰かに影響されているということも感じない。 どのジャンルに分けることもできない。そのオリジナリティーは何者にも勝る」 --他の作品について 「受賞2作に次いだのは伊東潤さん(『王になろうとした男』)でした。ずっと候補になっていますが、 以前候補になった作品に比べて、この作品が特別にすぐれたものではないという意見が大勢を占めました。 私自身は、この作品でも歴代の直木賞受賞作のレベルには達しているだろうと判断したのですが、 いかんせん受賞2作が傑出していましたので、相対的に評価すると、諦めざるを得ないという結果でした」 「千早茜さん(『あとかた』)は才能のある方で、文章が上手で読みやすい。しかし読み終わった後で、印象が残らないという評価でした」 「万城目学さん(『とっぴんぱらりの風太郎』)はおそらく初めての週刊誌の連載ということで距離を測りかねたのか、 必要以上に長くなるなど、バランスが悪かった。ただ万城目さんにとっては、ご自分の中で大きな作品ではないか。 この後何を書かれるのか、注目されるところです」 「柚木麻子さん(『伊藤くんAtoE』)に関しましては…。理解を超えているというか、世代の違いというか。 どれほど世代が離れていても、理解はしなければと思い好意的には読みましたが、 小説と言うより世相のルポを書いているような感じで、評価は得られませんでした」 http://sankei.jp.msn.com/life/news/140116/bks14011622020001-n3.htm