310: 眠い人 ◆ikaJHtf2 01/11/26 23:17 朝鮮戦争ネタ(最近こればっかりやけど許して)だけど。 米海軍史上最初のアフリカ系米国人のパイロットの話。 彼の名はジェス・ブラウン少尉。 VF-32のF4U乗りだった。 彼とコンビを組んだのは、白人のWASP階級の出身である、トム・ハドナー中尉だった。 (ちなみに、高等学校ではジョージブッシュの知合いになり、海軍兵学校ではジミーカーターと 知合いになっている) 彼らはVF-32のロッカールームで会ったとき。随分前からの知己のように自然に握手を 交わした。 以来、チームとしてコンビを組んできたのである。 さて、やがて彼等の属するVF-32は空母Leyteに乗り組み、朝鮮へと出撃した。 何度も出撃したが、操縦技術に一日の長のあるジェスが分隊編隊の長機であった。 1950年12月4日、彼等の乗ったF4U-4Bが敵地上空をさしかかったとき、中国兵が一斉に 小銃を撃ち上げた。 運悪く、その弾の一つがジェスの乗ったF4Uの弱点である滑油冷却器に命中した。 被弾三分後、彼の機のエンジンが止まった。 しかし、パラシュートは使えない低高度で、猫の額のような平地に不時着するしかなかった。 不時着後のあまりの機体の損傷状態に、誰もジェスが生きているまいと思った。 が、彼は生きていた。 しかし、コクピットから出てくる気配はない。 トムは迷わず、ジェスを助けるために自らも不時着する事を決めた。 誰も反対するものがいなかった。 続きを読む