転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1571029430/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/14(月) 14:03:50.33 ID:tDfFllPl0 ◆ 中学生になって、父のお下がりのパソコンをもらいました。 一応、小学生のころからスマートフォンは持っていたんですけど、あくまで連絡用でしたから、フィルタリングが厳しくて。小学生用のフィルタリングって、満足に調べ物もできないんですよ。 それで、パソコンをもらった私は、色々なことを調べ出したんです。 ……色々なっていうのは、そうですね。料理のレシピのサイトとか、占いとかです。なにしろ今まで知らなかった世界だったので、夢中になって調べました。検索結果の上からしらみつぶしに見ていったり、その中で気になる単語を見つけたらまた検索して……。 そして、その流れで匿名の掲示板みたいなものを開いたんです。多分、怖い話をする掲示板……だったのかな。一番最初の発言に、画像のリンクが貼られていたんです。 悪い予感はしていました。でも、気になってしまって。思い切って、開いてみたんです。 ボロボロの日本人形が数体収められた、見るだけで怖いものとわかる写真でした。まるで、長い間外に放置していたような、髪みんなボサボサだし、首がない人形もあったと思います。 見た瞬間に後悔しました。すぐに画像を消して、そのサイトも消して忘れようと思ったんですけど、その画像を貼った人が気になる発言をしているのが目に入ったんです。 「この画像を見てしまったのから、供養をしないと災いがあります」……そんな内容だったと思います。 私は慌てていました。今だったら、それが嘘なのか本当なのか考えるくらいの余裕はあると思うんですけど、その後に書いてあった除霊の方法を特に疑いもなく実行したんです。 部屋の電気を消して、水を飲む。……確か、そんな感じだったかと。それで大丈夫だ、という発言を確認して、私はそのサイトを消しました。インターネットに危険な面があることを身をもって知ったのは、この時です。 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/14(月) 14:05:50.74 ID:tDfFllPl0 それから、数日後のことです。 私は、夢をみていました。 明晰夢、というものだったのでしょうか。とにかく、すぐにこれは夢だな、というのが感覚的に分かったんです。 私は、薄暗い無人駅に一人でいました。ずいぶん辛気臭い夢だと思いました。 すると急に駅に精気の無い男の人の声でアナウンスが流れました。 それは、 「まもなく、電車が来ます。その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ~」 と意味のわからないものでした。 まもなく駅に電車が入ってきました。 それは電車というより、遊園地などにあるお猿さん電車……子供が乗る電車、のようなもので、数人の顔色の悪い男女が一列に座ってました。 変な夢だなと思いつつも、なんとなく、これに乗らないといけないような気がして、電車に乗る事に決めました。 本当に、なんで乗ったのか説明はできないんです。でも、夢の中だから、なにかあったら逃げることができる気もしていました。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/14(月) 14:09:59.15 ID:tDfFllPl0 私は電車の後ろから3番目の席に座りました。辺りには生温かい空気が流れていて、本当に夢なのかと疑うぐらいリアルな臨場感がありました。 「出発します~」 とアナウンスが流れ、電車は動き始めました。これから何が起こるのだろうと不安と期待でドキドキしていた記憶があります。 電車はホームを出るとすぐにトンネルに入りました。紫色っぽい明かりがトンネルの中を照らしていました。 昔、家族で行った遊園地の記憶が影響しているのかな、なんて思っていました。 その時、またアナウンスが流れました。 「次は活けづくり~活けづくりです」 活けづくり? 魚の? なんて考えていると、急に後ろからけたましい悲鳴が聞こえてきました。 振り向くと、電車の一番後ろに座っていた男性の周りに四人のぼろきれのような物をまとった小人がむらがっていました。 よく見ると、男性は刃物で体を裂かれ、本当に魚の活けづくりの様にされていました。 今まで嗅いだことのないような、強い臭いがして、耳が痛くなるほどの大声で……男性は悲鳴をあげ続けました。 ……すみません。少し、思い出してしまって。……大丈夫です。続けますね。 4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/14(月) 14:11:35.04 ID:tDfFllPl0 その男性は次々と臓器をとり出されて、あたりには血まみれの臓器が散らばっています。 私のすぐ後ろには髪が長くて顔色の悪い女性が座っていましたが、彼女はすぐ後ろで大騒ぎしているのに黙って前を向いたまま気にもとめていない様子でした。 さすがに、想像を超える展開が起こってしまって、本当にこれは夢なのかと思って、恐くなってきて、もう少し様子をみて逃げ出そうと思いました。 気が付くと、一番後ろの席の男性はいなくなっていました。 しかし赤黒い、血と肉の固まりのようなものは残っていました。 うしろの女性は相変わらず、無表情に一点をみつめていました。 「次はえぐり出し~えぐり出しです。」 とアナウンスが流れました。 すると今度は二人の小人が現れ、ぎざぎざスプーンの様な物で……うしろの女性の目をえぐり出し始めました。 さっきまで無表情だった彼女の顔は、痛みの為ものすごい形相に変わり、私のすぐ後ろで鼓膜が破れるぐらい大きな声で悲鳴をあげました。 眼から眼球が飛び出していて、血と汗の匂いが……。……大丈夫です。 私は恐くなり震えながら、前を向き体を丸めていました。 続きを読む