転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1368494627/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/14(火) 10:23:47 ID:XDiVpq7A 「お兄ちゃん、」 「おー、どうした。ひまわり」 「あたし、風間さんと結婚するんだ」 「・・・そうか」 お兄ちゃんは、私に向かって、いつものように、幼い頃と変わらない顔で笑った。 「風間くんは、幸せ者だゾ」 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/14(火) 10:42:23 ID:XDiVpq7A 結婚式。 ウェディングベール。 どれも、どれも。 幼い頃から、夢見てたものばかり。 でも、 ・・・なんでかな? なんだか、嬉しくない。 鏡の中にいる、着飾った誰かは、私じゃないみたい。 「綺麗だよ、ひまわりちゃん」 「・・・風間さん、」 風間さんは、照れたように「その呼び方も、今日で聞き納めだね」と微笑む。優しい人。幼い頃から、彼はずっと私を大切にしてくれた。 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/14(火) 10:55:35 ID:XDiVpq7A ・・・ロリコンだったのかもしれないけれど。 それでも構わないくらい、あたしも風間さんを大好きになった。 幸せ? 幸せ。 でも・・・何かが足りないの。 何が? 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/05/14(火) 10:56:47 ID:XDiVpq7A 「ひまわりちゃん?緊張してる?」 「あ、大丈夫です・・・緊張、してるのかな」 「してるみたいだね。大丈夫だよ、 僕がいるから」 優しい人。 両手で、あたしの掌を包みこんでくれる。 大丈夫。あたしの選択は、間違ってなんかいない。 そうよ、大丈夫よ。 続きを読む