転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1570715261/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 22:47:41.06 ID:oEeyvj9ZO 「今日はみくるちゃんの身体測定をするわ!」 「どひぇえええええええええええっ!?!!」 その日、SOS団と名乗る反社会的組織団体に不法占拠された文芸部室において、か弱い美少女がセーラー服をひん剥かれる事案が発生した。 「んふ。どうです? 僕達も測定しませんか?」 「やらん」 朝比奈さんの生着替えを間近で見物する度胸は持ち合わせておらず、一目散に部室から避難した俺は同じく部室から追い出された古泉に気持ち悪い提案を持ちかけられて即座に拒否した。 「もう入っていいわよ!」 「やれやれ」 許可が下りたのでそそくさと部室へと戻る。 衣服が乱れた朝比奈さんが痛ましく生々しい。 ご覧の通り、涼宮ハルヒは平常危険運転なので、そろそろ厳罰に処して頂きたいものだ。 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 22:49:23.98 ID:oEeyvj9ZO 「みくるちゃんったらまた育ってたのよ!」 「す、涼宮さんだって……」 「当たり前じゃない! 負けてらんないもの!」 どうやら2人は順調に育っているらしい。 そこでふと、長門に目が留まった。 たとえ嵐が吹き荒れてもいつも通り読書をしている小柄な身体を見て、何気なく尋ねてみた。 「長門はどうだったんだ?」 「キョン! セクハラ発言すんな!」 今更何を言ってやがるんだろうね、こいつは。 聞いてもいないのに成長を報告してきた癖に。 とはいえデリカシーに欠けていたのは事実だ。 なので仕方なく質問を取り下げようとしたら。 「……読んで」 「あ、ああ……」 気づいたら目の前に長門が佇んでいて。 読みかけの本をこちらに差し出してきた。 突拍子もなく脈絡もなく相変わらず無表情。 せめてあと少しは補足して欲しいものである。 「ちなみに僕の股間も順調に……」 「お前は黙ってろ」 「あはっ」 不要な補足をしてきた古泉を黙らせた後、身体測定が済んだハルヒは冬用のコスプレについて朝比奈さんと話し合うかのように見せかけて、その実、一方的に自分が着せたい服をまくし立て、その日のSOS団の活動はお開きとなった。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 22:51:31.35 ID:oEeyvj9ZO そして現在。時刻は午後7時を回った頃合い。 「やれやれ、口で呼び出せばいいものを……」 俺は長門のマンションに呼び出されていた。 例によって例の如く、本に栞が挟まっていて、そこにはこの時間に家に来いと記されていた。 「……入って」 「邪魔するぞ」 部屋の扉が開いて、招き入れられる。 相変わらず生活感のない寒々しい部屋だ。 そろそろ寒い季節が来るので、暖かく模様替えでもすればいいのにと、漠然と考えていたら。 いきなり、後ろから長門に抱きしめられた。 「な、長門……?」 「……気にしないで」 いやいや。いやいやいやいや! この期に及んで気にするなだと? そんなことは土台無理な話であり、不可能だ。 一応、設定上は健全な男子高校生なんだぞ。 つまり、枯れ果てたように見える俺だって、今日みたいに朝比奈さんの身体測定などという胸踊るイベントがあれば、ムラムラするわけで。 「……あなたが欲求不満なのは理解している」 「何を、言ってるんだ……?」 「……だから私が、あなたに満足感を与える」 さて、いよいよわけがわからなくなった。 どうやら長門は俺のムラムラを察したらしい。 そしてそんな俺の欲求を満足させたいようだ。 なるほどな。言いたいことはわかった。だが。 すまん、さっぱり意味が理解出来ない。 「……私も、少しは育っている」 何が、とは聞くまい。身体測定のことだ。 「……それを、あなたに知って欲しかった」 そんな健気なことを口にする長門に思わずグッときてしまった俺を一体誰が責められようか。 続きを読む