転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1567771677/ 1: ◆q4ctS9nNro 2019/09/06(金) 21:07:57.30 ID:OgO5IGt40 ──「お疲れさまです……さん。私のことわかりませんか?そう…ですよね……あなたは【プロデューサー】にならなかったんですから……」 2: ◆q4ctS9nNro 2019/09/06(金) 21:09:35.86 ID:OgO5IGt40 大学卒業後、大手商社に就職した俺は実力を上げ営業成績上位を維持していた。そんな時、慕っていた先輩が退職すると本人から打ち明けられた。 「ホントに辞めるんですか?」 「あぁ、地元に戻るよ……次はお前が部署を引っ張れ」 「はい、寂しくなりますが、頑張ります」 「あっそうだ。別れの前にこのカードを渡しておこう」 渡されたのは1枚の会員カード。それが不思議な物語の始まりだった。そのカードは会員制風俗店のものらしい。本人か譲渡された人しか使えない不思議なカードだった。 「変なシステムですね……」 「まぁ値段は張るがアイドル級の女の子がサービスしてくれるぞ」 『アイドル』……そういえば就活中にアイドル事務所からプロデューサーにならないかと誘いがあったことを思い出す。結局は今の商社に内定をもらい、プロデューサーになる話はなくなったが。 3: ◆q4ctS9nNro 2019/09/06(金) 21:10:22.61 ID:OgO5IGt40 「看板ないけどここかな?」 会員カードには電話番号も書いてなければ、しホームページもなかった。唯一あるのは住所のみ、不安を抱えつつ住所の雑居ビル地下へ向かう。 「いらっしゃいませ〜」 入口の扉を開けると女性の声が聞こえた。この手のお店で女性スタッフとは珍しい。緑色のスーツを着た20代中盤の女性……かなりレベルは高い。 「会員カードはお持ちですか?」 「あっはい。紹介出来たのですが……」 初訪問の店で会員カードを出すのは不思議だ。 「ありがとうございます。初めての方への注意事項をいたしますね」 続きを読む