転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1361276117/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/02/19(火) 21:15:17 ID:jQtNo2XY 「この扉の向こうに、魔王が…………」 彼は深呼吸で息を整え、扉に手をかけた。 「…よし、いくぞ!」 勢いよく扉を開け、突入する。 「覚悟しろ魔王!!勇者、ゼロが相手…」 「うるせえ!!!!3週間ぶりの一家団欒なんだ!!後にしろ!!!!!!!」 勇者「」 2: 通りすがりの遅筆 2013/02/19(火) 21:16:51 ID:jQtNo2XY 「おじいちゃんうるさい!お耳痛いよ!」 「ごめんね、大丈夫?」 「うん。それより、続き、しようよ」 「いやいや、一応来客みたいだし俺の誕生会後回しでも…」 「いいの!お前こういうきっかけでもないと孫連れてこないし、向こうは明日でも応対できるからさ」 「じゃあもう一回!せーの!」 「「ハッピバースデーディアお父さん、ハッピバースデートゥユー、おめでとう!」」 「お、おう…ありがとう…と、勇者さんでしたっけ?すんませんね歓迎できず」 勇者「いえ…こちらこそお騒がせしました……また後日伺います…」 3: 通りすがりの遅筆 2013/02/19(火) 21:17:57 ID:jQtNo2XY 翌日 勇者「気を取り直して、覚悟しろ魔王!!」 「お前さ、来るならアポとってから来いよ社会人の常識だぞ?」 勇者「魔王が常識を語るな!!」 「そもそも俺は魔王って名乗ったこともないし、そういう役職でもない」 勇者「なら、何者なんだ!?」 「この国の初代国王、デルタ」 国王「お前と同様、隣国の生まれの人間だ」 4: 通りすがりの遅筆 2013/02/19(火) 21:19:20 ID:jQtNo2XY 勇者「お前が…人間…?……俺と同じ国の…?」 国王「そうだ」 勇者「そんな馬鹿な!!人間を襲う魔物の国の王が、人間であってたまるか!!」 国王「事実なんだけどな」 勇者「仮にそうだとしても、今まで魔物に殺された人たちの仇には変わりない!!!」 剣に手をかけ、抜刀しつつ斬りかかる。 勇者「みんなの恨み、その身でつぐ…うあっ!」 国王「お前弱いね」 勇者「そんな………王様にもらった剣が…聖剣エクスカリバーが……」 国王「還暦近い爺にあっさり剣折られるとか、だっせえな!」 勇者「…くそっ……ちくしょう…」 国王「啖呵きっといて瞬殺されて、今どんな気分?ねえどんな気分!?」 勇者「うるせえこのくそじじい!!!!!!」 続きを読む