転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1566101053/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/08/18(日) 13:04:13.56 ID:zRNkxnan0 お掃除もお洗濯も、もう全部済んでいます。 晩ごはんも食べ終わって、食器も片付けました。 お風呂にも入りました。 あとはもう寝るだけです。 明日はPさんも私もお休みなので、ゆっくり眠っていられます。 だから、お嫁さんとしての「響子」は、これで一旦お休み。 「じゃあ、Pさん。今日も、甘えちゃってもいいですか……?」 「ああ、いいぞ。おいで、響子」 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/08/18(日) 13:06:40.73 ID:zRNkxnan0 ずっと昔、Pさんがまだ旦那さまじゃなかったころ。 私は人に世話を焼いてばかりで、甘えることが下手でした。 きっと、あのままずっと「お姉ちゃん」でも、私はうまくやれていたという自信はあります。 でもPさんは、そうは思わなかったみたい。 いつか、どこかでぽっきり折れてしまうんじゃないかって、心配してくれていたんです。 そこでPさんは、たまに「お兄ちゃん」になって、たくさん甘えさせてくれました。 時間のあるときや二人きりのとき。 ちょっとしたスキを見つけて、私は「妹」になりました。 今にして思えば、これは成功だったと思います。 ときどき「妹」として甘やかされることで、いい具合に力が抜けて、結果的にパフォーマンスも向上していました。 多分、今の私があるのも、この習慣のおかげだったりするのかな……なんて。 あれから何年も経って、二人の関係性も変わった今でも。 月に数回くらい、こうやってお兄ちゃんにめいっぱい甘える日を作るんです。 さすがにもうそんな年齢じゃないけど、そう簡単にやめられそうにありません……。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/08/18(日) 13:10:24.33 ID:zRNkxnan0 「すぅー……はぁ~っ♡♡♡ お兄ちゃん、とってもいいにおい……♡」 ベッドの上で、お兄ちゃんの胸に抱かれます。 さっき洗濯した、パジャマ代わりのTシャツの香りと、かすかに感じる男の人用のボディソープの香り。 そしてその奥にほんの少しだけ、お兄ちゃん自身のにおいを見つけます。 胸いっぱいに吸い込むと、顔や体がかーっと熱くなって、鼓動もドキドキと早くなっていくのがわかります。 ちょうど、美穂ちゃんが持ってくるような度の強いお酒を飲んだときみたいな感じでしょうか。 お兄ちゃんは恥ずかしそうに身じろぎしますが、それを追いかけるように顔を押し付けます。 4: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/08/18(日) 13:11:25.61 ID:zRNkxnan0 お兄ちゃんが、腕を回して私の頭を抱きかかえます。 暖かくて気持ちいい。 とくん、とくん……って、お兄ちゃんの鼓動が聴こえてきました。 やさしくて、安心する音です。 「響子……」 耳元で囁かれて、体中が幸せに包まれます。 「お兄ちゃん……♡ えへへ♪ 好きぃ……」 「よしよし、かわいいよ、響子。俺の自慢の奥さんだ」 「今は妹ですよっ」 「自慢の妹だ」 なでなで。 お兄ちゃんのおっきな手が、私の頭をなでています。 幸せ……♪ 続きを読む