転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1354109118/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/11/28(水) 22:25:18 ID:riDVkubU それは少し昔の話。勇者は魔王を討たんとし、やがて…… 女勇者「……はあっ、はあっ」 魔王「……よくぞ、人の身でここまで……」 女勇者「……これで、やっと……!」 魔王「……その通りだ。見てわかるだろうが私はもう助からぬ。貴様の勝ちだ」 女勇者「みんな、仇は取ったぞ……!」 魔王「……さすが人々を救い、希望を与える勇者だ。仲間が倒れても諦めず、今ここで私を倒したこと。賞賛に値する」 女勇者「……それでなんだ。なにが言いたい」 魔王「私はここで倒れる。だが……」 女勇者「……!?」 魔王「ただでは倒れてやらんぞ……!」 女勇者「貴様っ……!?」 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/11/28(水) 22:34:46 ID:riDVkubU 魔王「く、くくく……ふはははは!」 女勇者「な、なんだ!何をした!?」 魔王「勇者よ。決して絶望には負けず、希望を掴み続けた者よ」 女勇者「…………」 魔王「貴様は、必ず絶望することになる。永劫の時を歩む中でな」 女勇者「まさか……!?」 魔王「死ねず、子を成すことも出来ず、ただ一人で永遠に苦しみ続けろ!」 女勇者「貴様ァ!」 魔王「くはははは!貴様の顔が絶望に歪むのを!地獄で見届けていよう!」 女勇者「……死ね!」 魔王「……かはっ!……お前は……必ず……絶望……する」 女勇者「……………」 魔王「…………」 女勇者「……絶望なんて、するものか……!」 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/11/28(水) 22:41:52 ID:riDVkubU ~砦~ 女勇者「この私に従者……か」 兵士「はっ!そうであります!今も尚、前線で戦い続ける勇者様に少しでも助けになるように、と」 女勇者「見張りの間違いじゃないか?誰の差し金だ。将軍か?王か?」 兵士「そ、そんなことは……!」 女勇者「少しからかっただけだ。で、その私の従者とやらはどこに居る?」 兵士「は、今すぐここへ来るようになっております」 女勇者「…………その通りのようだな」 従者「失礼します」 兵士「勇者様。こちらがあなた様に仕える従者となっております」 女勇者「ほう」 従者「勇者様、何卒よろしくお願いいたします!」 続きを読む