転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1345748463/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/24(金) 04:01:03 ID:H5e5pu9w 勇者「レベル20になってやっとルーラを覚えたぜ! これで好きな街に飛び放題ヒャッホィ!」 魔法使い「は……? まさかあんた今の今まで覚えてなかったわけ?」 勇者「そうだけどどうかしたか?」 魔法使い「プッwルーラなんて普通レベル7.8で覚えるものじゃないw それをあんた20ってw」 戦士「勇者は実にバカだな!」 勇者「お前に言われると相当腹立つな……!」プルプル 勇者「まあもう覚えたわけだし過去のことは忘れてさっそく使って……」 賢者「勇者様!? まさかいきなりルーラを使う気ですか!?」 魔法使い「ほんっと筋金入りのバカね~www」ケラケラ 勇者「なんだよ二人して。覚えた魔法使うのがそんな悪いことかよ?」 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/24(金) 04:12:52 ID:H5e5pu9w 賢者「いえ、そうではなくて……」 魔法使い「こいつ勇者のクセになんも知らないのよw 賢者が一から教えてあげなさいよw」 戦士「勇者は実にバカだな!」 勇者「お前次言ったら遊び人に転職させて俺よりもバカにさせてやるからな」プルプル 賢者「勇者様、ルーラと言うのは実は大変危険で難しい呪文なのです。身体状況や精神状況、飛んでいる時のバランスの取り方や飛ばす物の重さや目的地までの飛距離、総MP数による安定度の違い、着地の制御等々……それらを一遍にやらなければいけないのです」 勇者「なるほど……ただ唱えるだけじゃダメなんだな……」 賢者「故にルーラは勇者と一部の大賢者にしか使えない秘術なのです。だから覚えると言うことだけでも素晴らしいのですよ、勇者様」ニコッ 勇者「賢者ぁ……俺の味方はお前だけだよ」シクシク 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/24(金) 04:21:46 ID:H5e5pu9w 勇者「それで使うにはどうすればいいんだ?」 賢者「それはですね」 魔法使い「ルーラ教習所ってのがあんのよバカ勇者」 勇者「ルーラ教習所?」 賢者「はい。ルーラを使うにあたっての訓練や教習何かをする場所らしいです」 勇者「ほ~そんなもんがあんのか」 魔法使い「あんたの同期の勇者達はとっくの昔に習って今頃ビュンビュン飛び回ってるわよ」 勇者「くっ……! そう思うと何か急かされるな」 魔法使い「場所は地図に書いといたからさっさと行ってきなさい。私達はここでしばらくゆっくりしてるから」 勇者「ああ、すまない」 魔法使い「まあ……けがとかしないようにね」 勇者「おう!」 賢者「あらあら」フフフ 魔法使い「っ/// は~せっかくだし転職でもしてよっかな~っと」 勇者「ルーラ教習所か……」 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/24(金) 04:29:13 ID:H5e5pu9w 勇者「ってここほぼ始まりの街付近じゃねぇか!!! 来るのに二日かかったぞ……」 勇者「まあいいや。帰りはルーラで一っ飛びだしな!」 勇者「たのもー」 受付「ん……貴方は」 勇者「中央王都の勇者です! ルーラの教習を受けに来ました!」 受付「ああ……。いつまでも来ないからもうとっくの昔に死んだかと思ってましたよ」 勇者「じ、村民解放戦線が長引いて……なかなか来れなかったんですよ!」 受付「……。そうですか。ご苦労様です。ではここに記入を」 勇者「はい(このレベルになってようやく覚えたなんて言えないな……)」 受付「教習は早くて三日、遅くてもまあ一週間ぐらいで終わります。それまではここの宿を提供しますのでご自由にお使いください」 勇者「わかりました!」 続きを読む