転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1344326135/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/07(火) 16:55:35 ID:QZSOmzwk 一式陸攻「乗ってる人からは、一式陸攻って呼ばれてる」 一式陸攻「ボクは開戦当初、大活躍したんだ」 一式陸攻「イギリスの戦艦を沈めたのにも貢献しているんだよ?」 一式陸攻「すっごく低く飛んでね……、それこそ海面に当たりそうなくらいに」 一式陸攻「対空砲火の中、お腹に抱えた魚雷を発射する」 一式陸攻「ボクは、傷だらけになりながらも 何とか任務を成功させた」 一式陸攻「ふふっ、誇らしかったな」 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/07(火) 16:56:43 ID:QZSOmzwk 一式陸攻「中国にも行ったっけ」 一式陸攻「あの時は、ちょっと大変だったな」 一式陸攻「ボクは軽くて、それまでの日本の飛行機の中で」 一式陸攻「一番遠くまで飛べる爆撃機だった」 一式陸攻「でも…それゆえに、ボクについて来れる 護衛の戦闘機がいなくてね」 一式陸攻「爆撃に行く度に 何機かの兄弟が撃墜されたんだ……」 一式陸攻「あの時、九六式艦戦くんは、迎撃に出てきたI-15、I-16に」 一式陸攻「勝ってる機体だったから」 一式陸攻「尚の事、悔しかったな」 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/07(火) 16:58:00 ID:QZSOmzwk 一式陸攻「だけど、しばらくして 頼もしい戦闘機が来てくれたんだ」 一式陸攻「それは、十二式艦戦くん」 一式陸攻「後で、米軍に『ゼロファイター』と恐れられた」 一式陸攻「零式艦上戦闘機……零戦くん!」 一式陸攻「引き込み脚、風防つき戦闘機で、最初は 怪我ばかりしてて」 一式陸攻「大丈夫かなぁ…なんて思ってた」 一式陸攻「でも、僕たちの護衛に付いてきた時」 一式陸攻「そんな心配は無用だったんだ」 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/08/07(火) 17:00:01 ID:QZSOmzwk 一式陸攻「ある日、いつもの様に爆撃任務で飛んでた時だった」 一式陸攻「向こうから、すごい数のIー15、I-16が飛んできているのが見えた」 一式陸攻「どう見ても零戦くんの倍の数は居た」 一式陸攻「ボクは、ボクも、兄弟も、きっと何機か落とされるって思った」 一式陸攻「それだけに信じられなかった」 一式陸攻「次の瞬間、零戦くんは速度を上げて、敵機に向かって行くと」 一式陸攻「次々とI-15、I-16を落としていった」 一式陸攻「いやホントに」 一式陸攻「零戦くんは とにかく、後ろを取るのが上手かった」 一式陸攻「そして、あっという間に敵機を撃墜していく」 一式陸攻「九六式艦戦くんも上手かったけど、更に磨きがかかったような」 一式陸攻「そんな動きだった……」 続きを読む