転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1382803872/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/10/27(日) 01:11:12 ID:.2qWMprk 幼い頃私は世界が残酷な事と、とても美しい事を同時に知った 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/10/27(日) 01:11:48 ID:.2qWMprk エレンと出会ってから随分経った。 エレンは世界が美しい事を教えてくれた。 ぬくもりをもらった。 私はエレンがいたら何でもできる。 そう思ってた。 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/10/27(日) 01:12:26 ID:.2qWMprk 「かはっ…」 咳き込むと同時に血が飛び散ったのはそんな事を思っていた時だった。 私は横たわっていた。 ここはどこかわからない。 息をするのが苦しい。 声が出ない。 視界が霞んではっきりと見えない。 音もあまり聞えない。 自分が死に近い事だけはよくわかった。 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/10/27(日) 01:12:58 ID:.2qWMprk ――! ―――! 誰かの声が聞える。 私を呼んでいるのだろうか。 ごめんなさい…あまり聞えないの… その誰かは私の手を握った。 それはすごく暖かかった。 …ああ、近くにいるのはエレンだ。 5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2013/10/27(日) 01:13:29 ID:.2qWMprk あなたはいつも暖かい。 出会った日からずっと。 朧げな記憶となってしまったがお父さんもお母さんも暖かかった。 でもそれ以上にあなたの暖かさが好きだった。 …そんな事を思ってしまう私は親不孝者か、薄情者か。 少し苦笑した。 続きを読む