転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1547289469/ 1: ◆C2VTzcV58A 2019/01/12(土) 19:37:49.55 ID:gLY4Ub3PO 志保「………」 P「ふーん……若者の既婚率の低下、結婚は人生の墓場ねぇ……難しいところだなぁ」 志保「………」ペラ P「あ、そうだ。志保……っと、ごめん。台本を読んでたのか。静かにする」 志保「いえ、大丈夫です。今、一通り目を通したところだったので」 P「そうか。どうだ、『孤島にそびえ立つ館で働くメイド』の印象は」 志保「印象ですか。そうですね……やはりメイドという立場上、主人への忠誠をうまく表現する必要があると感じました」 志保「私はこの人に仕えている、従っている……そういった雰囲気を、見ている側にも伝えなければいけない。演じるうえで重要なポイントだと思います」 P「なるほど……それはなかなか難しいかもしれないな」 志保「それは私が普段から生意気で誰かの下に就くなんて考えられないと思っているからですか」 P「穿ちすぎだろ。単純に、志保はまだそういった上下関係の経験が少ないだろうから、演じるのにも時間がかかるかもって思っただけだよ」 志保「プロデューサーさんは経験豊富なんですか?」 P「俺が何度上司に頭を下げたと思っている」 志保「ああ、なるほど……」 2: ◆C2VTzcV58A 2019/01/12(土) 19:39:40.08 ID:gLY4Ub3PO P「だから志保も、わからないことがあれば俺を頼って」 志保「ありがとうございます。私達のために、色々と頑張ってくれて」 P「え」 志保「………? 私、変なこと言いましたか」 P「いや……褒められる流れだとは思ってなかったから」 志保「馬鹿にしてほしかったならそうしますけど」 P「いやいやとんでもない! 嬉しいよ、ありがとう」 志保「お礼を言っているのはこっちなんですけど……」 P「それでもだよ」 志保「そうですか。なら、受け取っておきます」 P「そうしてくれ。ついでにこれも受け取ってくれ」 志保「これは?」 P「実家から送られてきたみかん。ひとりじゃ食べきれないから、おすそ分け」 志保「………いただきます。プロデューサーさんは?」 P「もちろん一緒に食べる」 志保「お茶、淹れてきますね」 3: ◆C2VTzcV58A 2019/01/12(土) 19:40:28.53 ID:gLY4Ub3PO P「………」ジーー 志保「………」パタパタ P「………」ジーー 志保「お待たせしました……なんですか? ジロジロ見て」 P「ああ、ごめん。志保のお茶を淹れる姿、様になってるなと思ったんだ」 志保「そうでしょうか。自分では見えないので、よくわかりません……どうぞ」コト P「ありがとう。一度録画して見てみたらどうだ? きっと自信がつくぞ」 志保「なんの自信ですか……私もこたつ、入りますね」 P「志保が来るまでにしっかり暖めておいたぞ」 志保「電源入れただけでしょう」 P「俺自身の温もりも追加したぞ」 志保「お邪魔しました」 P「帰ろうとしないでくれ」 志保「まったく。いつもそうやって口が軽いんだから……」 P「はは……すみませんでした」 志保「まあ、いいですけど。それより、食べないんですか。みかん」 P「っと、忘れてた。せっかくの温かいお茶が冷める前にいただかないとな」 志保「私も、いただきます」 続きを読む