転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1390744113/ 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/26(日) 22:48:33 ID:em2YvtbQ ソニー「ウオオオオオオッ」ビーン「ウオ? ウオ、ウオ!」↓前半からの続き 全編エロ 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/26(日) 22:50:12 ID:em2YvtbQ 「女子大生様でいらっしゃいますね? お待ち申し上げておりました。最上階のスイートルームへご案内するように申しつかっております」 「そちらは…… 〄△※×社でよろしいのですか?」 「はい、役員様のお名前でお取りいたしております」 フロント係は接客研修の講師でもやれそうな模範的スマイルを見せ、デスクを離れて私の前に立った。そのまま「こちらになります」と言ってエレベーターの方へ歩き出す。スイートルーム? 心の準備はできていたとはいえ、そこまでは想定外だった。 一昨日、人事課長面接を難なくパスして役員面接の場所を聞かされた時、胸の内にさざ波が立った。役員面接にまつわる、「都市伝説」とも呼べるような噂。学生たちが酒席で忍び笑いとともに口にする、ある種の禁断の事実…… 私はそのような場への招待状を渡されたのか。 それで? それがどうしたの。 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/26(日) 22:53:41 ID:em2YvtbQ 初潮を迎えたばかりの小学校高学年児童ではあるまいし! ことさら怯える方が、幾つになっても注射を怖がるガキにも似てむしろ醜悪。特別な場へ招かれた私は祝福されて当たり前! そうだ。あの時の課長からして、自分を人事1課長だとか言い間違えるくらいに私を見て興奮していた。私の胸や腰を眺めて、よだれを垂らさぬばかりな目付きをしていたではないか。きっとズボンの奥の一物も充血し始めていたに違いない。 それほどまでに、私は完璧な女子大生だ。口に出して言ってみてほしい。 じょ-し-だい-せい(pronounced jo-shi-dai-sei)。 それは、この世界における神聖な存在。女の生涯の中で女子大生とは、一般的には18歳から22歳までの間の、肉体が完成されて最も盛んな時期に当たるからだ。 そう私のからだ。一流私大の3年、21歳の私のからだは、端的に言って完璧だ。 172センチメートルの身長、上から93─59─88のサイズには、誰に文句のつけようがあるだろう? そして、そのからだの上に載っている顔は。私自身が満足しているとはとても言えないが、綾瀬は×かと新垣△衣を足して2で割った以上のレベルとの評価が定着しているのだ。 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/26(日) 22:55:54 ID:em2YvtbQ だから私が街を歩けば、鼻垂れ小僧を抜け出したばかりの男子中学生から棺桶に片足を突っ込んでいる呆け老人に至るまで、男という男は私に視線を釘付けにされずにいられない。しかもこのからだには一片たりとも作り物は混じっていない。すべては天然だ。築地市場では最高値のクロマグロとして取引されて当然だ…… おっと私はマグロではない。然るべき場所では最高級の娼婦も顔負けにふるまうことができる! 相手が誰であろうとも。 お分かりいただけただろうか。今現在の私が完璧であることを。 その私が、Aホテル最上階のスイートルームで待つ東証一部上場企業の役員と、入社試験の面接に臨もうというのだ。これは最高の舞台と言っていい。私はそう自分に言い聞かせた。 フロント係はエレベーターのドアに白手袋をはめた手を掛けて私を中に入れ、自分も続いて乗り込んできた。何なんだこの無駄な仰々しさは。スイートルームの前まで私を誘導するつもりなのか。まるで私が怖気づいて逃げ出すのを警戒しているかのように。……いけない、ここで気後れしていては第1印象がぶざまなものになってしまう。 課長面接から1時間後に携帯に連絡してきた女主任の言葉によれば、役員面接は3段階に分かれているらしい。この女主任は、面接が長時間にわたると言って、当日に別の予定が入っていないかしつこいくらい念押しをしていた。少しでも遺漏があれば評価に響くのかもしれない。ならば、彼女のためにも私は頑張らなくてはならない。 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2014/01/26(日) 22:58:07 ID:em2YvtbQ エレベーターの中で、再び資本金額、創業年、社長名、最近の事業展開など基本データの記憶を総ざらいする。そして今日の朝刊に出ていた、会社に関連しそうな記事についての所感。全部OK…… 最後に、気持ちを落ち着かせる儀式として、この世界で最も愛する男の顔を思い浮かべる。 勤務先の製薬会社から文部科学省の外郭団体に派遣され、遺伝子工学の研究に従事している彼は今も、研究室で頭をかきむしりながら実験に没頭しているに違いない。彼は口癖のように、「人間は乗り越えられなければならない存在だ」と言う。私はいつしか、乗り越えられるべき頂点に位置する女でありたいと願うようになった。彼が生みだし、私を乗り越えていく存在が何かなどは知りたいとも思わない。彼の願いが現実化すれば、さだめし私は乗り越えられた存在として、彼から一顧だにされぬまま地の底深く沈んでいくのではないだろうか。 それも悪くはない。 彼は私を抱いた後、泥のように眠り、目覚めればシャワーもそこそこに研究の続きがあると言って部屋を出ていく。私は波打ち際に捨てられた最高級のクロマグロとなって彼の背中を見送るのだ。私は砂の上でぴちぴちと跳ね、涙を流す。そう、私は骨の髄までドMなのである。そしてこれを知る男は彼しかいない。絶対に。 続きを読む