転載元 : https://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1550495689/ 1: ◆PL.V193blo 2019/02/18(月)22:14:49 ID:dB7 未だにうまくスレ立てが出来ません 飛行機内で暇つぶしに書いていたら一本出来上がりました。宜しければご照覧下さい。 2: ◆PL.V193blo 2019/02/18(月)22:17:06 ID:dB7 今まで書いたのは ・ 高垣楓「君の名は!」P「はい?」 ・ 周子「切なさ想いシューコちゃん」 ・ 速水奏「ここで、キスして。」 ・ 【モバマス】P「付き合って2か月目くらいのlipps」 R18 ・高垣楓「甘苦い、35.8℃のメープル」※R18注意 などです。最近自分でも何を書いてたんだったかよくわからんくなってきた 3: ◆PL.V193blo 2019/02/18(月)22:18:40 ID:dB7 速水さんに告白された。 好きだと。 「…………」 座りなれたデスクで、企画のファイルを開いてはいるが一向に作業は進まない。企画に関しての構想は頭のなかにあるのだが、形になる前に霧散する。目は、ディスプレイの前を滑るばかりだ。 はっきり言って不謹慎なほどに、全く集中できて居なかった。 それは特別でもない、いつも通りの日常のなかでの一幕だった。 『プロデューサー』 『……あ、速水さん。お疲れさま。レッスン終わりましたか?』 『ええ』 『お疲れさま。なにか気になったことはありました?』 『そうね……あっ、マストレさんに、"プロデューサー殿にたまには速水の稽古を見に来るように伝えておけ"って、こわ~い顔して言われた。ふふっ』 『あはは……それ、いま思い付いたんでしょう。次は必ず見に行きますから。』 『それと、給湯室の麦茶が切れていたから、作っておいたわよ』 『あ、そんな……気になさらなくてもいいのに』 『褒めてくれる? プロデューサーさん?』 『ええ、いつもありがとうございます。速水さん』 『ふふっ、お返しはーーーー』 キスでいいよ? なんて、いつものようにからかってくるんだと思った。 きっかけを自分の作るかのように息を溜めた、彼女の微妙な雰囲気の変化に気づけなかった僕は、プロデューサー失格かもしれない。 『……それとね』 彼女のざくろのような赤い唇が、スローモーションに見えた。 4: ◆PL.V193blo 2019/02/18(月)22:20:10 ID:dB7 ――――私、Pさんの事好きなの。 僕は、えっ、と、聞き返すことも出来なかった。 ――――結構前から。 あまりにもあっさりとした伝え方だったというのもあるけれど。 ――――……あ、それと明日の土曜日、午前中だけ授業があるんだけど、なにかスケジュール入ってたかしら? いや、大事なのそこじゃなくて。 いや、確かに大事なんだけど。 ていうか、そんな日常の延長みたいな。 ――――別に返事、いらないの。伝えたかっただけだから……私、お昼まだなんだけど、午後の現場に行く前に軽く食べてきても良い? 5: ◆PL.V193blo 2019/02/18(月)22:20:25 ID:dB7 ――――あれから、特に僕たち二人の間で何かが変わることはなかった。ぼくはパンドラの箱に蓋をするように、その事に触れず。 彼女は言葉通り、その後、特にぼくからのリアクションを求める風でもなく、かえっていつも以上に優秀に仕事をこなしていた。 そして日々の多忙を言い訳にその案件を放置してもう三週間になるわけだが、頭の中のハードディスクは大半がその問題で占められたまま、ろくに働いてくれないでいる。 「プロデューサーさん? お仕事、進んでます?」 「ほわぁぁい!?」 肩越しに振りかかってきた千川さんの声に、大袈裟極まりないリアクションをしてしまう。 「……どうしたんですか?」 「はい! あ、いえっ! なにも、なにも。」 「お疲れですか? 最近ちょっと変ですよ?」 可愛らしい見た目のわりに低めの、落ち着いた綺麗な声をもつ人だ。 その上、気遣い上手で愛想も頭も良いときてる。 「お疲れなら、スタドリ飲みます? 今ならなんと! 大特価で」 ……しかも、これくらい自分の欲求を相手に伝えることが上手なら。きっとこんなことで悩んだりしなくて済むだろうな。 ホントに良い笑顔するもん、チキショウ。 続きを読む