転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1331784418/ 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/15(木) 13:11:05 ID:yWmInWpI ーーー目を覚ますと、俺は手足を大の字に縛られた状態で宙吊りにされていた。 男「な・・・なんじゃこりゃぁ!?」 ???「お目覚めかしら?」 背後から声がした。首だけを反らせて振り返ると、そこには透き通るような糸で編物をする女性が妖艶に微笑んでいた。 今までの人生20年そこそこ。ここまで美しい女性は見たことがない。ただし、上半身だけで見ればだが・・・ ???「気分はどうかしら?」 女が6本ある節足を器用に動かし、近づきながら尋ねる。 ーそう。女の下半身は、蜘蛛だった。 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/15(木) 13:12:29 ID:yWmInWpI 男「ひ、近寄るな!女郎蜘蛛!」 女郎蜘蛛?「あら、失礼な方ね。あなた自身の意思でここに来たくせに。あと、私は女郎蜘蛛じゃありませんわよ?」 男「じゃじゃじゃなんなんだよ!蜘蛛女なのは変わらないだろ!」 蜘蛛女?「だから失礼ですわよ?これでも私は元は人間なのですから。」 カチカチカチカチ 蜘蛛女?「だから怖がらなくてもあなたを食べたりなんてしませんわ。」 男「じゃあなんでこんなこと・・・」 蜘蛛女?「仕方ないですわ。なにせこのなりですから。ようやく来た獲物が・・・あら失礼。」 5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/15(木) 13:13:13 ID:yWmInWpI 男「やっぱり食べようとしてんじゃねえか!」 蜘蛛女?「まあ確かに食べるという表現は出来ますからまちがってませんけど・・・」 男「こんなとこで死んでたまるか!ふんふん!」 蜘蛛女?「だから殺しませんて。あと、あなたの力じゃその糸は切れませんわよ?」 男「くそ、たかが蜘蛛の糸だろ!?なんでこんなに硬いんだよ!」 蜘蛛女?「蜘蛛の糸だからですわ。知りませんでしたか?蜘蛛の糸はすごく頑丈なのですよ?」 6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/03/15(木) 13:14:12 ID:yWmInWpI 男「終った。詰んだ。」 蜘蛛女?「ようやく大人しくなりましたわね・・・じゃ自己紹介しますわ。」 アラクネ「私はアラクネ。あなたがアシスタントの面接に来たここ、スタジオ・アラクノフォビアのデザイナーですわ。」 そう、俺は最近人気が出だした新ブランド、アラクノフォビアのアシスタント募集を見つけ、 ここにやって来ていた。しかしまさかそのデザイナーがこんな化物とは・・・ アラクネ「何やらまた失礼なことを考えてらっしゃいますわね?まあ無理もないですけど。」 続きを読む