転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1527333314/ 1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/26(土) 20:15:14.49 ID:jseeUoHpo とある中学校の通学路を、一組の男女が歩く。 特に会話をするでもなく、少年と少女はただ歩く。 そのゆったりとした歩みは、恐らく少女の歩みに合わせられていた。 少年の背は高く、少女の背は低い。 少し前を歩いていた少年が、不意に立ち止まって、言う。 「なあ、オレたち、付き合ってみるか?」 2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/26(土) 20:18:14.74 ID:PbCSukpG0 ※【咲-saki-】SSです。 ※タイトルそのまま。所謂京咲。 ※こうであったなら、原作ではこういうやり取りがあったのでは、という妄想垂れ流し。エロはない。 3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/26(土) 20:20:30.55 ID:PbCSukpG0 いつからだろうか、小さな友人を、友人と思えなくなっていたのは。 それに気づいた頃は、何度となく疑ってみたりもした。 何かの気の迷い、一時的な錯乱、吊り橋効果、発情期的な何かetc... でもやはり、何度疑っても、自分でも信じられなくても、それはどうやらそういうものらしかった。 友人の距離というものを遠く感じ、今まで何度も触れたことのある指先に緊張し、親しく交わす言葉の一つ一つに心臓が跳ねる。 それは所謂、巷で噂の、恋だとか愛だとかいうものらしかった。 4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/26(土) 20:21:39.61 ID:PbCSukpG0 いつからだろうか、将来という曖昧な先の想像の中で、常にその人が傍にいるようになったのは。 それが恋愛と言われるものであるかどうか、判断がつかない。 恋愛というものを、自覚したことがないから。 初恋すら、怪しいものだ。 だから、とにかく、それがそうしたものかどうかは分からない。 ただ、傍にいることが当たり前であるように思えていた。 だから、驚いた。 彼のその言葉に。 そして──私の言葉に。 続きを読む