転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1326385299/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/01/13(金) 01:21:39 ID:PPu7JKUY さやか「誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない」 さやか「あたしたち魔法少女って、そういう仕組みだったんだね」 杏子「お……おいさやか」 さやか「あたしって、ほんとバカ」ピシッ パッ まど神「さやかちゃん……」 さやか「!?」 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/01/13(金) 01:26:53 ID:PPu7JKUY さやか「ま、まどか!? 何であんたがここに……? 大体あんた、その恰好……」 まど神「うん……わたしも、魔法少女になったんだ」 さやか「うそ、あんたいつの間に……。まさか、あたしが『あんたが戦ってよ』なんて言っちゃったから……」 まど神「違うよさやかちゃん。これはわたしが自分で考えて出した答えだから」 まど神「それにね、この時間の『わたし』はまだキュゥべえと契約してないんだ」 さやか「ど、どういうこと?」 杏子「おいさやか!一体何一人で喋ってんだ?」 さやか「!?」 さやか(杏子には見えてない……?) 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/01/13(金) 01:30:08 ID:PPu7JKUY まど神「今のわたしは、さやかちゃんにしか見えないし声も聞こえないんだね」 さやか「そうなんだ?」 まど神「わたしの願いは全ての時間の全ての魔女を生まれる前にこの手で消し去ること」 まど神「希望を信じた魔法少女が最後まで笑顔でいられるために」 まど神「魔法少女が誰も呪わなくていいように、みんな私が受け止めてあげたい」 まど神「だから絶望に染まる前に、こうやって迎えに来ているんだよ」 さやか「……そっか。はは、まどからしい願い事だね。やっぱりまどかは……優しすぎるよ」 まど神「さやかちゃん……」 さやか「ありがとう、まどか。わざわざ迎えに来てくれて。さ、連れてってよ」 まど神「………………」 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/01/13(金) 01:35:35 ID:PPu7JKUY まど神「……どうしても、連れて行かなきゃ、ダメ、かな……」 さやか「まどか?」 まど神「どうしても、さやかちゃんがこの世界に絶望したまま連れて行かなきゃダメなのかな」 さやか「………………」 まど神「いろんな時間の魔法少女の最期を導く概念になってからこんな思いをするなんて考えもしなかったけど」 まど神「やっぱりさやかちゃんには絶望なんかに負けてほしくないかなって」 さやか「まどか……」 まど神「やっぱり大切な親友のさやかちゃんには希望を持ってずっと生きててくれたら、それはとっても嬉しいなって」 さやか「……そっか、ありがとう。まどかの気持ち、伝わったよ」 さやか「まどかはあたしなんかよりずっと辛い戦いの道を選んだんだもんね」 さやか「そんなの見せつけられたら……あたしもこんな所でへこたれてるわけにはいかないよね!」 5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2012/01/13(金) 01:41:26 ID:PPu7JKUY 杏子「……やか!おいさやか! しっかりしろ!」 さやか「……杏子……?」 杏子「ったくよ、気が触れたかと思っちまったよ」 さやか「……うん、あたしはもう大丈夫」 杏子「大丈夫ってアンタさっきまで……」 さやか「あんたには本当に手間かけさせちゃったね。ごめん」 さやか「でも今のあたしは、もう少しだけ希望を持って生きてみようって思えるようになれたから……もう心配ないよ」 杏子「……その言葉、信じていいんだな? ならコイツを今すぐ受け取るんだ」 コロン さやか「……これは……」 杏子「アンタが倒した魔女が持っていたグリーフシードだ」 杏子「本当に生きてみようって言うんなら、アタシの目の前でコイツを使ってみろよ」 続きを読む