684 名前:彼氏いない歴774年[sage] 投稿日:2019/03/22(金) 19:30:52.88 ID:5/bg8fup 中学のころブスを演じていた 「私ってブスなんだよね」がいつも口癖で、友達が「そんなことないよ~」と言ってくれたら、 「ありがとう」と俯いて悲しげに返事していた。 でも内心は美人だと思っていた。可愛い系の美人。 ちょっと切れ長の一重風の瞳、丸い可愛い鼻、キスの前にする(?)ような甘えた、欧米ではセックスシンボルとされる たらこ唇、ふくよかな輪郭、そして、髪型は当時私の中で大人気だった加護ちゃんのおだんごヘアー。 完全に美人だった。 体型も加護ちゃんよりちょっと太めなだけだったし、アイドルになれると本気で思っていた。 部活で爽やかでいつも優しいイケメン先輩に何回目かの、てか、何十回目かの「私ってブスなんですよね」(そんなわけない。私、アイドル級の美人♪)と言ったら、 「そうだよな。お前、どうしようもないツラしてるよな……」と真顔で言われた。 その後もなんか言われていたけど、あんまり覚えていない。卑屈になるなとかなんとか……。 先輩の目、節穴なんじゃない?と家に帰ってから悩んで、 鏡を見たんだけど、やっぱり、アイドル級にかわいい私が映っていた。 社会人になってから、何の拍子もなく、魔法がとけた。 鏡を見たら、突然、そこには豚が映っていた。驚いた。これが私の顔かと。いつのまにか、ブサイク整形したんじゃないかと疑った。すっぴんでも美人の私はどこに行ったのかと思い悩んだ。どことなく、フットボールアワーの岩尾に似ていた。絶望した。 それ以来、岩尾がテレビに出ているとチャンネル変えてる。 魔法が解けたのは、岩尾のせいだと思っている。 多分、岩尾がテレビに出始めたころから、私の顔と岩尾の顔が共鳴しあって、 私の心の奥底の美人という想いが崩れ始めて、そして、最終的に魔法が解かれたんだと思う、岩尾によって。 悔しい。岩尾さえ、現れなかったら……。