転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1399720370/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/10(土) 20:12:50 ID:LQl7tJ2A キーンコーンカーンコーン 先生「よし、これで今日の授業は終わりだ」 キリーツ レーイ アリガトウゴザイマシター 先「はい、ありがとうございました。今日も一日お疲れさん」 女「あの、先生、質問があるんですけど」 先「ん?女ちゃんか、珍しいね。授業が分かりにくかったかな?」 女「いえ、授業の事ではないんですが…」 先「じゃあ恋愛相談?先生に相談するなんて、女ちゃんは見る目があるねえ」 女「先生にだけは恋愛相談なんてしません。先生ができるのは数学だけでしょう?」 先「女ちゃん、優等生なのに意外とキツイことを…まあいいや。質問は塾の問題とか?」 女「いえ、『アキレスと亀』という問題です」 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/10(土) 20:19:52 ID:LQl7tJ2A 先「へえ、面白い問題を知ってるねえ。でも解説には時間がかかりそうだなあ…時間は大丈夫?」 女「ええ、大丈夫です。というか、わかるまで帰りたくありません」 先「どういうこと?」 女「実は昨日…」 ~昨日、夜~ トントン 父「女、ちょっといいか?」ガチャ 女「あ、おかえり。どうしたの?」 父「いやなあ、母さんからお前の数学の成績がいいって聞いたもんで、ちょいと腕試しに来た」ニヤニヤ 女「やだ。めんどい」 父「えぇー!?そこは『ふっ、命知らずな…よかろう。返り討ちにしてくれるわ!』とか言うとこでしょー!!?」ジタバタ 女「あーはいはい!わかった、わかったよ!受けて立つから!とりあえず近所迷惑だから静かにして!」 ピタッ 父「ククク…はたして貴様に、この問題が解けるかな…?」ビシッ 女(ウザい…さっさと答えて寝よう) 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/10(土) 20:26:55 ID:LQl7tJ2A 父「女は『アキレスと亀』という話を知っているか?」 女「いや、知らない。どんな話?」 父「昔な、アキレスというとても足の速い人間がいたんだ。そんな彼にある学者はこう言った。『アキレス、君は実はとても足が遅いんだ。なぜなら、亀にさえ追いつけないのだから』」 女「そんな馬鹿な」 父「そう思うだろう?だがまあ聞いてくれ。アキレスの少し先には亀がいて、彼は追いつこうと走り出したとしよう。するとすぐに、アキレスは彼が走り出した瞬間に亀のいた位置までたどり着くだろう」 女「そりゃあねえ」 父「だが、そのときまでに亀も少し進んでいる」 女「そうね」 父「では次に、アキレスが少し進んだ亀の位置までたどり着いたときのことを考えよう。このときも亀は少し進んでいるな?」 女「確かに…でもこれだと」 父「そう、あとは無限ループってやつだ。アキレスが亀のいた位置にたどり着いても、亀はその少し先にいる。こうして、いつまでもアキレスは亀に追いつけないことになる」 4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/05/10(土) 20:33:19 ID:LQl7tJ2A 女「いや、そんなのは絶対おかしいでしょ…アキレスの方が速ければ追いつけるのは当たり前だって」 父「そう、確かにおかしい。だが女よ、この矛盾を説明することができるかな…?」 女(確かに、問題自体はシンプルなのに、正直ムズい。だけどそれ以上に、ウザい…) 父「あー、お父さん明日も早いから今日は寝るわ。明日また答え聞きに来るよー」 女「なんとも自分勝手な父親だこと」 父「え?じゃあ今すぐ答えてくれるの?」ニヤニヤ ギクッ 女「ま、まあ説明に時間がかかるから、明日までに分かりやすくまとめておくよ。いやー、答えはわかってんだけどなー」 父「ムフフ、そう?んじゃそういうことで。おやすみー」バタン 女「お、おやすみ…」 女(つ、つい嘘をついてしまった…でも明日一日あればなんとか…) 続きを読む