610: 大人の名無しさん ID:bqJ5kAeQ 俺の長女は何万分の一の確率の遺伝子の病気だった。 お腹の中にいても全然大きくならない。 運良く生まれても、重度の障害児だと言われた。それに身体が弱い為、すぐ死んでしまう 確率が高いとも言われた。 でも、俺も妻も生む気だった。 初めての子供だし、それよりせっかく芽生えた命を第3者のエゴで奪ってしまうが、何より 気が引けたから。 でも、結局は死産だった。 もう、お腹の中で心臓が止まってた。 臨月まで頑張ったのにな。妻も子も。 けどね、お腹の中の子は生きて無くても、普通分娩出来るんだよ。 そして、妻は生まれて来ても、泣く事も笑うことも出来ない女の子を出産した。 妻にはショックが大きいだろうからと言って、医者はその子を見せなかった。 俺だけが、何も言わない、何も動かない我が子を抱いた。 すごく小さいというだけで、その他は普通の赤ちゃんだった。 涙が後から後から沸いてきて、病院の階段に座って声を押し殺しながら泣いたっけ。 妻に会いに行くとしきりに俺に尋ねるんだ。 「赤ちゃんはどうだった?苦しそうじゃなかった?わたし達に似てた?」って。 続きを読む