転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1549899093/ 1 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/02/12(火) 00:31:33.95 ID:kEcSo673O 初投稿なので、 何か間違ってるとことかあったら教えて貰えると嬉しいです 独自設定あります、結構長いかもしれないです よろしくお願いします 3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/02/12(火) 01:10:59.00 ID:kEcSo673O キレイな夢を見たんだ 混ざりたくて今も奮闘中 ──例えばそれは、出番を控えた舞台袖。 ──例えばそれは、初めて出演する番組の収録前。 ──例えばそれは、トレーナーさんにこっぴどく叱られた帰りの車内。 そんな不安になった時、緊張した時、失敗した時…。私の頭の中では、いつもこのフレーズが流れます。 力強いドラム。冴えるギター。キレのあるベース。そして、荒く温かいボーカル。 弱気で、臆病で、逃げ腰な私とは似ても似つかないと、自分でも思います。 ですけど。 そんなもりくぼのイメージとはまるでかけ離れたこの歌は、“あの日”から私とPさんの背中を押してくれる、大切な応援歌となっているのです。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ 4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/02/12(火) 01:12:28.92 ID:kEcSo673O 桜の香りが風に乗って流れてくる、暖かな陽気。それに反して私は、鬱々とした心地で、いつもの場所にうずくまっていました。 窓から入る日の光が、床近く漂う埃を照らしています。何だかそれが、やたらときらきら輝いているように見えました。 時計に目を移すと、レッスンが始まって既に十五分が経とうとしています。 今頃トレーナーさんは怒っているでしょうか。それとも、とうに愛想は尽かされているでしょうか…。 そう考え始めると心臓はきゅっと縮こまり、白い靴下に包まれた足の指が、もじもじと動いてしまいます。 5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2019/02/12(火) 01:13:49.09 ID:kEcSo673O レッスンをずる休みするようになって、机の下は私の居場所になっていました。 そこに出来た影は、私の姿をすっぽり包み隠してくれるような気がして。卑怯な私を見逃してくれるような、そんな安心感があったのです。 「もりくぼは別に、アイドルなんて…」 自分に聞かせるような言い訳をしながら、事務所へは毎日しっかり足を運ぶ。そんな矛盾に満ちた行動も、この春で二年目を迎えていました。 続きを読む