15 : 以下、名... - 2010/10/11(月) 10:10:15.96 0Dy5aldC0 1/98 「キョンくん――、はやく――ないと――来ちゃうよ」 穏やかな目覚めだった。 目覚まし時計の甲高い金属音でも妹の喧しいあだ名の連呼でもない、 どこまでも優しいメゾソプラノの美声の持ち主が、俺の耳のすぐ傍で、何事かを囁いていた。 「う……ん……?」 微睡みと覚醒の微妙な中間地点で、眠気に抗い、薄く目を開けてみる。 眼と鼻の先3センチもないところに、真っ白な壁がそそり立っていた。 頭を動かすのも億劫で、視線だけを動かすと、 どうやらその白亜は豊かな曲線を描いているらしく、 視界の端には――これはなんだろう――桜桃色の突起がある。 ほぼ無意識で鼻先を押し付けると、得も言われぬ弾力に押し返された。 加えてこのすべすべとした絹のような肌触りのよさ。 これはきっと夢だ。間違いなく夢だ。 どうせあと数分もしないうちに、俺は無慈悲な目覚まし時計あるいは無遠慮な妹によって、現実世界に起床せしめられる。 今はこの感触を、楽しめるだけ楽しめばいいのさ。 本能的希求に従い、思い切り顔を埋める。 またしてもすぐ傍で、くすぐったそうな声がした。今度は明瞭に聞き取れた。 「キョンくん起きて、はやく服着ないと妹ちゃん来ちゃうよ」 その声を、俺はよく知っていた。 忘れるわけがない。忘れろという方が無理な話だ。 恥も外聞も捨ててベッドから転がり落ちる。 カーテンの隙間から差し込む朝日の中、豊満な裸体をシーツでくるんだ朝倉涼子が、無様に腰砕けた俺を見つめていた。 元スレ 朝倉「キョンくん起きて、はやく服着ないと妹ちゃん来ちゃうよ」 http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1286754497/ 朝倉「キョンくん起きて、はやく服着ないと妹ちゃん来ちゃうよ」 http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1287492699/ 続きを読む