転載元 : http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1544617837/ 1: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/12/12(水) 21:30:37.84 ID:A+QPU2Oi 8月 ~ラブライブ北海道地区予選会場~ 理亞「……」 黒髪「いよいよ次が私たちだね……!」 茶髪「うわぁ、緊張してきたぁ……っ」 黒髪「本当に緊張するね、心臓壊れそうだよ……。理亞ちゃん、何か落ち着く方法とかない?」 理亞「……」 茶髪「理亞ちゃん?」 理亞「――っ、え、あ。なに?」 黒髪「いや、緊張するなぁ、って。……やっぱり理亞ちゃんも緊張してる?」 理亞「あ……、ううん。大丈夫。あんなに練習したんだから、大丈夫に決まってるでしょ。努力は、裏切らない」 茶髪「そ、そうだよねっ。よし、練習の成果を見せよう、おー!」 ……それでは次の出場グループです。函館聖泉女子高等学院―― 理亞「……出番だ。行こう」 理亞(そう、大丈夫。あんなに練習した、努力してきた……努力は、裏切らない。だから大丈夫……) 理亞(だからもう二度と、あんなミスはしない。二度と、絶対に――) 2: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/12/12(水) 21:32:01.10 ID:A+QPU2Oi ―――― ―― 12月 ~東京~ ダイヤ「えー。本日は至らぬ後輩たちのために、このような催しを開催頂き誠にありがとうございます」 ダイヤ「彼女たちがここまで来られましたのも、ひとえに皆さまのご支援あってこそと――」 聖良「すみません。長くなるなら先にお鍋食べ始めてもいいですか?」 ダイヤ「ちょっと! まだ話してる途中ですわよ!」 聖良「だって長いですよ。そもそも今日は私とあなたの2人だけだし、挨拶なんていらないでしょう」 ダイヤ「まったくもう。では簡潔に致しますわ。――こほん」 ダイヤ「それでは、第3次・Aqoursの春季ラブライブ決勝進出を祝して!」 聖良「乾杯! ……まぁお茶なんですけどね」 ダイヤ「未成年ですから。私の前で飲酒は許しませんわ。ほら。鍋、いい具合ですわよ」 3: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/12/12(水) 21:34:28.07 ID:A+QPU2Oi グツグツ… 聖良「あったかい……やっぱり冬はコタツに鍋ですね」んぐんぐ ダイヤ「ええ。日本の心ですわ」もぐもぐ ダイヤ「それにしても良かったのですか? お祝いしてもらった上にカニ鍋なんてご馳走になって。費用くらい出しますのに」 聖良「お構いなく。最近は質素な食事ばかりで、カニが食べたいと思ってたんです。独りで鍋なんてつまらないでしょう?」 ダイヤ「質素? 倹約ですの?」 聖良「……まあ、そんなところで。まとまったお金が要りようでして」 聖良「それより、改めて見事なステージでしたね。彼女たち、夏の大会の時よりさらに成長しています」 ダイヤ「そうですわね。夏の時は去年との体制の違いのせいか、ぎこちない部分もありましたが。今度は優勝を狙えるレベルかと」 聖良「さすがです。理亞たちもこれに続いてくれるといいんですけど」 ダイヤ「……。あ、お豆腐おいしいですわ。聖良さんもいかがです?」サッ 聖良「……いま露骨に話題を逸らしましたね?」 ダイヤ「ぅ。いえ、その」 聖良「言いたいことは分かりますよ。変に気を遣わなくていい」 4: 名無しで叶える物語(しうまい) 2018/12/12(水) 21:36:24.79 ID:A+QPU2Oi 聖良「前大会、夏の北海道地区予選での敗退……理亞の痛恨のミス。前々回と地区予選で二回続けて、あの子はミスをした」 ダイヤ「……理亞さんのパフォーマンスは折り紙付きですわ。間違いなく全国でも屈指。実力は疑いようもないのですが」 聖良「問題は精神面です。繊細な子だから」もぐもぐ ダイヤ「……理亞さんのコンディション、いかがですか? 今度の地区予選は」 聖良「夏からずっとオーバートレーニングですよ。二度もミスしたのがトラウマなんでしょう、心も体もボロボロですね」 ダイヤ「だ、大丈夫なのですか……?」 聖良「……」もぐ… 聖良「ラブライブに偶然はない。今のままで地区予選突破は不可能でしょう。そうするとあの子はもう、二度と立ち直れないかも」 続きを読む