転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1544545423/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/12(水) 01:23:44.24 ID:YQn2XC8so アイドルマスターシンデレラガールズのSSです 一人称、地の文主体。独自設定ありです 塩見周子誕生日おめでとうという作品 20歳の誕生日に周子とお酒を飲んで夜更かししたいというテーマです 題名は12月12日の誕生花のデンドロビウムの花言葉。他にも魅惑とか有能、お似合いの二人という言葉もあります 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/12(水) 01:24:35.51 ID:YQn2XC8so 誕生日という日がこんなに待ち遠しく、楽しみになったのはアイドルになってからだなって思う。 子供の頃の誕生日は近所の子供達と違ってバースデイケーキなんてのも貰えず、周りの子を羨ましがってたぐらいいい印象がない。 成長するにつれてケーキはさほど拘らなくなったし、プレゼント自体は貰えてたから別にちょっといいことがある日ぐらいの日。 それだけだった誕生日が楽しく待ち遠しくなったのはPさんにスカウトされてアイドルになってからだ。 まず事務所の皆から祝ってもらえるし、ケーキやらプレゼントやら御馳走やらとにかくいろいろ貰える。 まあついでに仕事先でももらえたり、番組内で祝ってもらえたりすることもあったりするしで悪くない気分だったりする。 でまあ、いよいよ明日が私の誕生日なわけで女子寮の皆が昼から1日早いけどパーティーを開いてくれることになった。 「明日でいよいよ周子はんも20歳なんどすなあ」 「まあねー、と言っても実感があるのかはまた別なんだけど」 「うんうん、わかるよ。フレちゃんもお酒飲めるようになったぐらいしか実感してないしねー」 「元々周子は大人っぽいからあんまり意識しなくても大丈夫よ」 「奏ちゃんには言われたくないなー、それ」 女子寮に集まってくれたのは女子寮組以外にもユニットを組んだりしてた子達もいる。 響子ちゃんなんかは張り切って御馳走を作ってくれてるし、わざわざ顔を出してくれた子もいたり、我ながら嬉しく思ってたりする。 「そういえばこのフラスタって夕美ちゃんと凛ちゃんがチョイスしてくれたんだ?」 「そうそう、せっかくだから周子ちゃんの誕生花から選んだんだ」 「ハルジオン、ハナキリン、あとはデンドロビウムが12月12日の誕生花だからそれを混ぜてだね」 「ほうほう、誕生花というのもいろいろあるんだね。お花屋さんも大変だ」 「ハルジオンの花言葉は追想の愛、ハナキリンは早くキスしてだそうですよ、周子さん」 「それってどちらかというとしゅーこちゃんより奏ちゃんの方が似合わない?」 「違いない。デンドロビウムの花言葉なら逆にお似合いだろうけどね」 「ほほう、飛鳥ちゃんは知ってたか。で、どういう意味なの?」 「我儘な美女だな。なるほど周子にはピッタリかもしれない」 「いやいや晶葉ちゃんや、美女と言われるのはともかく我儘な部分は否定してよ」 とまあワイワイ楽しくお祝いしてもらってたらそろそろお仕事の時間がやってくるわけで。 「やー、皆ありがとね。もっとここで楽しくやってたいけどそろそろお仕事の時間だからお暇させてもらうよ」 と、告げて女子寮の外で待っていてくれるPさんの元へ。外で寒い中待っていてくれたPさんが 「お、もういいのか?もう少しぐらいならいいんだぞ」 と言ってくれてるけどいいんだって告げて車の助手席に乗り込む。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/12/12(水) 01:25:27.98 ID:YQn2XC8so 「さーて、19歳最後のお仕事に行きましょうかね」 「そうだな」 「そういえばPさんはまだ言ってくれないんだ?」 「何を?」 「そりゃー誕生日おめでとうって」 「だって明日だろ、本当なら。どうせなら12日なった時に言ってやるさ」 「そっか、じゃあ楽しみにしてるよ」 仕事先へと向かう車内でそんな会話をしながらアイドルになるまでのことやなってからの思い出とかをお互いに思い返す。 「最後の仕事が絵理ちゃんもいるんだよね。懐かしいなあ、倭国の姫」 「あのあと色々あったらしいけどきちんとアイドルを辞めずに続けてるんだな、彼女も」 「まあ尾崎さんもいろいろ裏で手を回してたらしいしねー、いいんじゃないかな。アイドルをしたい!って気持ちはよくわかるし」 「周子が言うと説得力があるな。スカウトした頃はこんなにやる気になるとは思ってなかった」 「私自身もそれは自覚してるから言わないことで。まあいろいろあったけどトップアイドルの道を驀進中だからさ」 「自分で言うなって。まあその辺りからアイドルを楽しむようになってくれたようでこちらとしては嬉しいけど」 「んで、今日のお仕事が終わった後の予定は?」 「せっかくだし夕飯でも。前に行ったジャズバーで」 「嬉しいねえ。けどまだ20歳前だからまたノンアルコール?」 「まあそこはそのあとのお楽しみと言うことで。どうせ俺も運転するから飲めないしな。本当なら明日がよかったんだが」 「明日から仕事一杯だもんねえ。誕生日ってだけでこんなに依頼が来るとは」 「それだけ人気になったということさ。じゃ、まあ頑張って」 仕事先に到着し、いつものように軽い口調で頑張れと言われる。じゃあまあやりますかね、お仕事。 続きを読む