657: 大人の名無しさん 03/09/02 00:18 ID:djOKmHUv 趣旨違い?の上に長文になってしまいました。ごめんなさい。 当時の俺は小学3年生。 その頃の家はと云えば、絵に描いたような貧乏で 学校では消しゴムも無く、ノートに間違って書かれた字は唾で消す様な日常。 母に言えば買い与えてくれたのかもしれませんが、子供心に言えませんでした。 当時、俺には一緒に学校へ通っていた小学1年の弟がいました。 その日の朝、弟は当日の授業に必要な文具を、通学途中の雑貨屋で買うようにと、 母から50円を受け取りポッケにしまったのですが、 通学路も中ほどにさしかかった頃、その金が無いと弟が泣き出しました。 弟の着ていた服のポッケを全て探しましたが、何処にも有りません。 (多分、弟は初めて持たせてもらった50円が嬉しくて、ポッケから出し入れを繰り返している内に、落としてしまったのかと思います。) 家に帰って母に言える筈も無く、そして登校時間は迫っていた。 泣きじゃくる弟をなだめる為に俺は、 「兄ちゃんがどうにかするからな、もう泣くなよ」 まだ泣く弟の手を引き歩きながら、俺は在る事を考えていました。 ・・・万引きしようと。 店の陰に弟を待たせ、俺は生まれて初めて万引きをしてしまった。 手も足も面白い位にガタガタと震えていた。 店を出て震える手で弟の手を取り校門の前まで行き、それを渡しました。 金の無い俺が何故その文具を得る事が出来たのか、弟が理解するには幼すぎました。 それを渡した時の、弟の鼻水垂らした笑顔は今でも忘れられません。 ・・・続きます。 続きを読む