転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1455426212/ 1: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:03:32.73 ID:j4/QeCk1o ビスマルク「提督。そのカードの束は一体なにかしら?」 提督「これか? みんなに渡そうと思ってたんだ」 ビスマルク「これは、メッセージ?」 蒼龍「あ、私にもですか?」 提督「ああ、日ごろの感謝を伝えるには、いい機会だと思ってね」 榛名「わあ、ありがとうございます提督」 蒼龍「あ、これ一人一人内容違うんだ……まさかこれ全員分作ったの?」 提督「一応ね」 榛名「全員って、百五十人超えてるのですけど……」 ビスマルク「日頃忙しそうにしているのに、そういうところ無駄にマメね」 提督「毎日少しずつ作っておけば、そこまで大変でもないさ」 榛名「あれ? でも提督、今日のバレンタインデーは女性が男性にチョコを贈る日なのではないのですか?」 ビスマルク「そうでもないわよ? 少なくてもドイツでは違った風習があるわね」 榛名「ビスマルクさん、ドイツでもバレンタインはあるのですか?」 ビスマルク「あるわよ。あまり歴史は深くないけどね」 ビスマルク「私の国では、日本とは違って男性が女性に花束を贈ることが多いの」 榛名「なるほど、同じ行事でも国によって色々違ったりするんですね。面白いです」 ビスマルク「それに、あくまで恋人同士でしか贈らないのよ。付き合ってない人に贈ることはないのよね」 蒼龍「へえ、知らずにやったら大変なことになりそう」 ビスマルク「最初に、日本で義理でチョコ渡している女性を見たときはびっくりしたわ。榛名の言う通り、その国の風習というものがあって興味深いわよね」 2: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:04:20.58 ID:j4/QeCk1o 提督「まあ、ドイツとかでも違ったことやっているんだ。この鎮守府内だけでやるなら、別に従来のやり方にこだわることもないだろう」 蒼龍「約一名以外、貰える当てありませんもんね提督」 提督「いや、貰えると決まったわけじゃないぞ」 提督「それに、貰えたとしたらその一人いれば十分幸せだ」 ビスマルク「はいはい、ご馳走様」 蒼龍「まあ義理ならあげてもいいかなーって思いましたけど、やっぱりあの子に失礼だし」 榛名「ふふっ、でも提督も、お相手さんも日頃から仲睦(むつ)まじくて、ちょっぴり羨ましいです」 蒼龍「まあ仲悪いよりはよっぽどいいじゃない?」 ビスマルク「そうね。いつまでもいるとお邪魔になって、馬に蹴られかねないわね。私達もお暇しましょうか」 蒼龍「そうですね。純な子ですから、私達いると渡せないでしょうし」 榛名「はい、お二人のお邪魔をするわけにはいきませんね」 提督「おい待て三人とも、顔が笑ってるぞ」 ビスマルク「そんなわけないじゃない」 蒼龍「ええ、提督の思い込みです」 榛名「え、えっと……末永くお幸せに?」 蒼龍「榛名さん、それ違う……あれ? ある意味合ってるのかな?」 ビスマルク「使う場所が違うと言う意味では、間違っているわね」 榛名「し、失礼しました! 榛名これにて失礼しますね」 ビスマルク「あ、榛名!? もう……私達もこれで失礼するわ」 蒼龍「それじゃあね、提督」 提督「ああ、また後で」 3: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:05:08.32 ID:j4/QeCk1o ――コンコン。 阿武隈「て、提督……阿武隈です。その……入ってもよろしいでしょうか?」 提督「もちろんだ。遠慮しなくてもいいよ」 阿武隈「は、はい……失礼しますね」 ガチャ。 阿武隈「提督、おはようございます」 提督「ああ、おはよう。今日もいい天気だな」 提督「けど少し肌寒いな。阿武隈、風邪とか引かないように体には気を付けてくれ」 阿武隈「なんですかそれ。子供じゃないんですよ、もう」 提督「ははっ、悪い悪い。ちょっと場を和ませようと思ったんだ……その」 提督「柄にもなく緊張してしまってな。阿武隈に贈りたいものがあるんだ」 阿武隈「あたしに……? 提督がですが? けど今日は……」 提督「ああ……別に私から贈り物をしても構わないだろう?」 阿武隈「まあ、たしかに外国ではそうかもしれませんけど……」 阿武隈「……あ!? え、えっと今のはその、ちが……いえ決して違いませんけど、その……!」 提督「ほら、落ち着け」 阿武隈「うう……ご、ごめんなさい。え、えっとその……」 提督「はは、そうやって慌てる阿武隈もかわいいな」 阿武隈「かわ……!?」 提督(顔真っ赤だな……まあそういう私も顔が熱いが) 続きを読む