転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1542506959/ 1: ◆FreegeF7ndth 2018/11/18(日) 11:09:20.08 ID:h1zBAv12o ●3行あらすじ モバP、加蓮と肉体関係を持っていたのが明るみになり、プロデューサーを首に(※) ↓ モバP、自棄酒で酔いつぶれているところを、のあさんに拾ってもらう ↓ そのまま一夜をともにする (※)の部分は下記で書いているので割愛します。 北条加蓮「アイドル『の』オモチャにするクスリ?」 以下本文 2: ◆FreegeF7ndth 2018/11/18(日) 11:10:08.69 ID:h1zBAv12o ● あなたを『プロデューサー』と呼べなくなる日がくるなんて、思いもしなかった。 3: ◆FreegeF7ndth 2018/11/18(日) 11:11:15.71 ID:h1zBAv12o ● 彼がプロダクションの芸能部から籍を除かれた、との連絡を聞いた時、私は耳を疑った。 彼は、私のような20代からローティーンまで、幅広い年齢のアイドルを担当していて、 それぞれで結果をあげている芸能部のエースであったのに。 「冷たい雰囲気」に縛られてくすぶっていた私に、アイドルの道を示してくれたのも彼だった。 そんな彼が、プロデューサーの立場を追われるとは、にわかに信じがたかった。 けれど、繁華街に青い顔でうずくまっていた張本人から、 失脚が本当だと聞かされて――もう、信じるしかなかった。 彼は、嗅いだことがないほどひどく酒臭かった。悪い飲み方をしたのだろうか。 私が肩を貸して、ようやく立ち上がれるといった有様だった。 なぜプロデューサーを辞めることになったのか訊いた。 彼は、すぐには答えなかった。そのまま二人、喧騒の中でしばらく立ち尽くした。 彼は、私の肩から離れられなかった。一人ではもう歩けないらしい。 しばらく経ってから、あなたもそれを悟って、きまり悪そうに口を開いた。 失脚の理由は、担当アイドル・北条加蓮との肉体関係が露見したこと―― 当人ならずとも、プロダクションの関係者であれば口が重くなるものだった――まして張本人では。 それで自棄酒をあおって立てなくなるほど――皆まで言われずとも察せられた。 「……ひとまず、私のところに来なさい」 前後もわきまえず言ってみると、彼は頭(かぶり)を振った。 「未成年の担当アイドルに手を出したあなたが、いまさら世間体を気にするのか」 と嫌味を言うと、脱力して肩によりかかってきた。 身長差が小さかったので、私は彼をなんとか引きずって帰宅できた。 「ひどい顔色よ。シャワーを浴びなさい」 と、彼を浴室へ押し込む。 水音が聞こえてきたのを確認してから、冷蔵庫を開く。 まともに食べられるものが、半人前ほどあまったハンバーグのタネしかない。 それをフライパンに放り込んで焼く。少し迷って、めんつゆに三杯酢を少し混ぜる。 「食べなさい。どうせその様子じゃ、お腹に何も入れていないのでしょう」 彼は、もそもそと挽肉を咀嚼する。 どうせならもっと美味しそうに食べてもらいたかったが、致し方ない。 空腹が癒えたからか、ポツリポツリと、北条加蓮との関係について口にし始めた。 一夜の過ちというわけではなく、かなり常習的にセックスに及んでいた――と聞いて、 それに今日まで私はまったく気づけなかった――妙に口惜しい。 「泊まっていきなさい。どうせ、しばらくその酔いは醒めないでしょう」 とはいったものの、寝られそうなところといえば、ベッドが一つのみ。 泊まり込むような友人や恋人が、私にはいなかったから。 遠慮する彼をベッドに投げ入れる。 私も寝衣に着替え、彼と背中合わせに寝転がる。 電灯を消す。彼の溜息が聞こえる。それが安堵だと信じたかった。 しばらくして、クッ、クッと抑えた声がした。 彼は泣いていた。 泣くほど後悔するなら、なぜ北条加蓮を抱いたのか。 男の性(さが)と言えば、それまでなのだが……。 私は寝返りを打った。 「眠れないわ。泣くのをやめてちょうだい」 「すまない、迷惑かけて」 「私のでよければ、胸を貸してあげるわ」 私は、胸の間に彼の頭を抱きしめていた。 「いい匂いだ……温かい……柔らかい……」 男性独特の頭髪の匂いが、流しきれずに残っていて、私の鼻腔をくすぐった。 続きを読む