転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530782586/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/05(木) 18:23:06.57 ID:xz1J9Lo7O 静岡県の東部。沼津駅前の商店街裏の一角にその店は位置していた。 この木張りの喫茶店に別段変わった売りは無く、店主が年若い娘な事と店の端に位置する本棚にびっしりと詰め込まれた本の数々…それくらいのものだった。 店主が客へ出すのはコーヒーではなく…慣れ親しんでいるという理由でもっぱら緑茶やほうじ茶など茶の部類を手作りの菓子にいつも添えていた。 駅前に位置しているものの立地の関係で客入りはそれほどでもなく…普段は店主一人で店をやりくりできる程度。 もっとも、店主自身は繁盛や売り上げの拡大に全く頓着しておらず、その日の暮らしが出来て、後ちょっぴり美味しいものが食べられさえすれば気にしない…そんな人間だった。 これらの話はそんな片田舎のちっぽけな喫茶店とその店主、そしてその周りで起きたとりとめのない日常である。 85: >>2 ミス 2018/07/05(木) 19:44:38.58 ID:xz1J9Lo7O カランカラン 果南「こんにちは、やってる?」 花丸「あ!果南ちゃん!…うん、ちょっと早いけど準備終わってるから大丈夫だよ」 果南「あ、時間まだだったんだ…ごめんね」 花丸「ううん……ほら、カウンターにどうぞ」 果南「お、それじゃあ失礼して…っと」 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/05(木) 18:25:21.21 ID:xz1J9Lo7O 花丸「何か食べる?」 果南「うーん、そうだね……お腹はそれなり空いてるんだけど…」 花丸「お店開けたばっかりだから…全部出来立て中の出来立てだよ!」 果南「……うーん……あ、そうだ」 花丸「……?」 果南「そういえば……花丸に食べさせて欲しいものがあるんだけど」 花丸「なになに、どうしたの?」 果南「実はね……」 続きを読む