転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1542028777/ 1 : ◆kBqQfBrAQE 2018/11/12(月) 22:19:38.07 ID:NGPIxQq80 ミリマスSSです。 一応、地の文形式。 2 : ◆kBqQfBrAQE 2018/11/12(月) 22:24:14.90 ID:NGPIxQq80 「プロデューサー、好きです」 「......へっ?」 なんて。 「冗談を言ってみました」 突然の告白に驚いた表情を見せていたプロデューサーは、ホッと安堵の息を吐く。 「なんだ、冗談か。いきなりそんなこと言うから、驚いたよ」 冗談ではあったけど、恥ずかしさからか、私は頬が熱くなるのを感じた。 「......やっぱり、冗談は苦手です」 3 : ◆kBqQfBrAQE 2018/11/12(月) 22:25:44.49 ID:NGPIxQq80 「心臓に悪いから、今度からそんな冗談はよしてくれよ?」 彼は少し気の抜けたような笑みを浮かべた。驚きでさっきまで見開いた目が、見えなくなるほどに細くなる。彼の表情はコロコロと大きく変わるから、見ていて面白い。 「でしたら、どういう冗談なら良いでしょうか?」 私が尋ねると、今度は眉間にしわを寄せた。 「うーん、そうだな。......親指が無くなった、とかどうだ? 瑞希お得意のマジックなんて使ってさ」 「なるほど。思わず声が出てしまうようなものですか。」 4 : ◆kBqQfBrAQE 2018/11/12(月) 22:26:42.75 ID:NGPIxQq80 「そうそう。ギクッとするようなものじゃなくて、もっとビックリするような感じで」 「分かりました。それじゃあ、今度はビックリさせるような冗談を見せます。......お楽しみに」 その一週間後、私は再び彼を驚かせた。指では物足りないと思い、いっそ手首が取れたと言って、わざわざ型取りして作ったシリコンの手首をプロデューサーそばの床に落とした。 三日かけて作った私の左手首は非常によくできていた上に、血糊も付けていたからか、彼には本物に見えたようだった。彼はほとんど悲鳴に近い声を上げ、椅子から転げ落ちた。 これはやり過ぎだと、今度は彼からたしなめられた。 ……むう、世の中というのは理不尽だ。 ・・・・・・・・・・ 続きを読む