転載元 : http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1540373423/ 1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/24(水) 18:30:23.680 ID:hk3ABUW9D 喪黒「私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。 ただの『せぇるすまん』じゃございません。私の取り扱う品物はココロ、人間のココロでございます。 この世は、老いも若きも男も女も、ココロのさみしい人ばかり。 そんな皆さんのココロのスキマをお埋めいたします。 いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬でございます。 さて、今日のお客様は……。 サンドラ(31) 女性タレント 【破れかぶれ】 ホーッホッホッホ……。」 2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/24(水) 18:32:23.211 ID:hk3ABUW9D 大阪、HSJ(ハリウッド・スタジオ・ジャパン)。この遊園地の中でパレードが行われている。 鳴り響く音楽とともに、華やかな衣装を着た行列が姿を現す。パレードの行列を眺める一般客たち。 行列には、ドレスを着た女性の姿も見える。黒髪だが、顔つきはどうやらハーフの女性のようだ。 テロップ「サンドラ(31) 女性タレント 本名はサンドラ・優香・タイラー」 一般客に手を振るサンドラ。一般客たちから歓声が上がる。 控室。サンドラがマネージャーを叱り飛ばしている。彼女にひたすら頭を下げるマネージャー。 サンドラの態度はパレードの時のさわやかなものとは違い、傲慢そうなものになっている。 東京。帝国テレビ。テレビ局の中で、バラエティー番組の撮影が行われている。 椅子に座った出演者たちが、笑顔で何かを話す。レギュラー出演者の中にはサンドラもいる。 日曜日の夜。とある大衆食堂。店内にある液晶テレビを見つめる客たち。客の中には喪黒福造の姿がある。 液晶テレビは、バラエティー番組を映している。番組出演者のサンドラと女性芸人が笑顔で何かを話す。 3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/24(水) 18:34:30.194 ID:hk3ABUW9D 客A「サンドラも、『イッテGO』の番組レギュラーにすっかり定着したな」 客B「ああ。それにしても、サンドラの需要がどこにあるのかさっぱり分からん」 客C「あえて言うなら、サンドラは優等生キャラだから使い勝手がいいってことだろ」 喪黒「…………」 ある朝。線路を走る満員電車。ドアの近くには、眼鏡をかけて変装したサンドラが立っている。 サンドラの近くには、つり革を持ったまま居眠りをしているサラリーマンがいる。さらに、その近くには喪黒もいる。 つり革から手が離れ、サンドラの身体にぶつかるサラリーマン。 サンドラ「キャアアッ!!」 サラリーマン「あっ……。す、すみません……」 サンドラの悲鳴を聞き、目を覚ますサラリーマン。 サンドラ「みんなーーーっ!!痴漢よーーっ!!痴漢!!」 サラリーマンを指差し、大声で叫ぶサンドラ。 4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/10/24(水) 18:36:15.595 ID:hk3ABUW9D サラリーマン「ち、違います!!私はやっていません!!」 乗客たちはいぶかしい表情で、サラリーマンを見つめる。青ざめた顔になるサラリーマン。 喪黒「お待ちください!!」 サンドラ「えっ!?」 喪黒「お嬢さん、この人は痴漢ではありません。なぜなら、彼はつり革を持ったまま居眠りをしていました」 「だから、電車が揺れた時、たまたまお嬢さんにぶつかっただけなのです!」 乗客たち「そうだ、そうだ!!」「彼が居眠りしているとこ、俺も見てたよ!」「この人は悪くないぞー!」 駅。電車を降りたサンドラ、サラリーマン、喪黒がいる。 サラリーマン「ありがとうございます。あなたがいなかったら、私は今ごろどうなっていたか……」 喪黒「いえいえ。私は目で見たままのことを、言ったまでですから……」 サンドラ「さっきは、本当にすみませんでした……」 サラリーマン「分かればいいんです。誤解が解けてホッとしていますよ」 喪黒とサンドラの前から、サラリーマンが立ち去る。 続きを読む