転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1532175695/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:21:36.02 ID:DaHGsbQ60 真の男女平等を追求した結果、今作はめぐみん視点での物語となっております。 そうした作風が苦手な方は、ご注意ください。 それでは以下、本編です。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:29:33.57 ID:DaHGsbQ60 どうも、めぐみんと申します。 私のことをご存知の方も多いとは思いますが、一応、初めに自己紹介をさせて貰いますね。 紅魔族出身で、アークウィザードを生業とするこの私は、爆裂魔法をこよなく愛する者。 故に、爆裂魔法以外の魔法は習得してません。 そのおかげで、様々な苦労を背負いました。 カズマ「なあ、めぐみん」 めぐみん「なんですか、カズマ」 カズマ「前にお前の爆裂道を認める発言をしたのは一時の気の迷いだったと認めるからさ、いい加減、爆裂魔法以外も覚えたらどうだ? あまりにも芸がなさすぎるだろ」 めぐみん「一芸に秀でていればそれで良いのです。多くを望めば、全てを失い兼ねません」 カズマ「多くを望めば、ねぇ」 今、私をおんぶしてくれている彼は、カズマ。 莫大な魔翌力を消費する爆裂魔法を放つと、私はしばらく身動きがとれなくなってしまいます。 なので戦闘の後はカズマに運んで貰うのです。 カズマは私が所属するパーティのリーダーであり、何を隠そうこの私の思い人でもあります。 そんな彼は、私の発言を受けて、何やら物思いに耽っている様子。少々気になる反応ですね。 めぐみん「何か思うところがあるのですか?」 カズマ「いや、なんでもないよ。気にすんな」 ダクネス「カズマ、そろそろ疲れただろう? めぐみんを背負う役目を代わろうか?」 気を遣う素ぶりを見せたのは金髪碧眼の美女。 クルセイダーのダクネスがそう申し出ました。 話をはぐらかしたカズマはその申し出に首を振り、しっかりと私を抱え直して、きっぱりと。 カズマ「大丈夫。責任を持って、俺が運ぶよ」 ダクネス「……そうか。うん、それがいい」 その、なんだからしくない男らしさに、嬉しい気持ちと複雑な気持ちを抱いてしまいます。 切なげなダクネスの表情が目に焼き付いて離れません。私は別に、この男を独占したいなどとは微塵も思っていないのに。もやもやします。 アクア「それなら、力持ちのダクネスには私が運んで貰うわ! 家までよろしくお願いね!」 微妙な空気の中、アクアはいつも通りでした。 4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:33:14.21 ID:DaHGsbQ60 カズマ「ダクネス、唐翌揚げを一個くれ」 ダクネス「ど、どうして私にたかるんだ!? 自分のを食べたら、それでおしまいだろう!!」 カズマ「だって、お前は肉付きが良すぎるし」 ダクネス「別に太っているわけではない! ……太って、ないよな? あ、おい! 目をそらすな! わかった! 仕方ないから唐翌揚げを一個やる!」 少々騒がしく賑やかな、いつもの夕食の風景。 今日の献立はジャイアント・トードの唐翌揚げ。 カズマとダクネスは口論しながらも仲が良さそうです。微笑ましいその光景を眺めていると。 ダクネス「あっ! こ、これは違うんだ、めぐみん。 私は別にカズマにあーんをしてやりたいなどとは微塵も思ってないからな! 本当だぞ!」 めぐみん「あーんをしても構いませんよ?」 ダクネス「だから、そんなつもりはなくて……」 アクア「なら、私が唐翌揚げを貰うわ! あーん」 ダクネス「うぅ……こんな筈ではなかったのに」 何故か言い訳を口にするダクネスは機を逃して、結局、アクアにあーんをする羽目に。 カズマが助け船を出す素ぶりはなく、それでいて、ちらちらとこちらを気にしていました。 その微妙な空気の中、アクアは満足そうです。 自分の最後の唐翌揚げを食べられた、ダクネス。 悔しげなその表情が、全てを物語っています。 ダクネスもまた、カズマに恋をしていました。 5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:36:13.67 ID:DaHGsbQ60 申し訳ありません! 何故か『からあげ』が文字化けしてしまいました。 脳内で返還して頂ければ、ありがたいです。 それでは、続きです。 続きを読む