転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1441524368/ 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/06(日) 16:26:08 ID:9ZFyedAc 放課後 高等部校舎 エントランス ピリ子「ごめん、ツカム!待たせちゃって!」 ピリ子「もー、なんで魔法使い課だけ最後の授業休講にならないんだろーね」 ピリ子「やっぱりオイラも戦士課に行けば良かったのかなー」 ピリ子「あ!笑うなって!そりゃあ剣なんて持つだけで大変だけど!そこはオイラ専用の剣を職人コースの人に頼んでさ!」 ピリ子「……わかったよ、わかってるって。オイラは後方支援。もー、本気で止めないでよ。言ってみただけなのに」 ピリ子「にしても……くんくん、」 ピリ子「くんくんくんくん、……ツカム、その紙袋から凄く良い匂いがするんだけど……まさか!」 ピリ子「やった、あれを貰えたんだね!通りで髪が焦げてると」 ピリ子「え?強かに脇腹うったって?――うししっ、どんまい!」 ピリ子「じゃあ、行こうか。離れの保健室へ」 ピリ子「約束、だもんね」 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/06(日) 16:32:04 ID:9ZFyedAc 離れの保険室 ピリ子「こんにちはー!お邪魔しまーす!」 トア「いらっしゃい。また来てくれたのね」 ピリ子「お土産あるよ!ツカムの戦利品だけどね!」 トア「ああ、本当。良い匂いがする」 ピリ子「ねぇ、ザラは――」 ザラ「いるわよ。広くない部屋なんだから来た事ぐらいわかる」 トア「ふふっ、私、お茶いれてきますね」 ピリ子「来たよザラ。相変わらず専用ベッドは豪華だね」 ザラ「当たり前でしょ。私の学園生活なんてほとんど学園の隅のここで済まさなきゃいけないんだから」 ザラ「せめて居場所ぐらい自分好みにさせてもらうわよ」 ピリ子「最初は一つだけ天蓋付きのベッドだ!って驚いたけどねー」 ザラ「まぁ、私だって初等部や中等部校舎の保健室にこれは置かせないわよ。離れのここだから好き勝手に出来る」 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2015/09/06(日) 16:35:00 ID:9ZFyedAc ザラ「学園側も黙認してくれるし、同情に近いものでもあるのかしら」 ザラ「なんせ、この保健室の利用者はよく死にかける生徒だもの。私だって明日には死んでるかもしれないし」 ツカム「そんなこと言うな。俺は明日からもずっと、ザラに生きていてほしい」 ピリ子「そうだよ、オイラたちザラが死んだら嫌だよ。悲しいもん」 ザラ「……はいはい、頑張って生きてみるわよ。……ふん、ただの冗談なのに」 トア「聞き流せない冗談だったもの」 ザラ「……なに?トア、お茶いれてくれたわけ?」 トア「はい、これはザラ物よ。ちゃんとお気に入りの銘柄だから」 ザラ「ありがと」 トア「ツカムさんもどうぞ。ピリ子も、はい。どうぞ」 ピリ子「わぁ!オイラのサイズにぴったりのカップ!ねぇ、これどうしたの!?」 ザラ「…………」 トア「ザラがピリ子用にと、持ってきたの」 ピリ子「ありがとう!ザラ!」 ザラ「別に。あんたのそのサイズに合いそうなカップが私のコレクションにあったから持ってきただけよ。礼を言われるほどじゃないわ」 続きを読む