転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1539680249/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/10/16(火) 17:57:29.99 ID:kQL/W8rg0 地の文 アイドル視点・P視点でもなく、ある男の視点からです なので不愉快に思ったり、不快感を感じる可能性もあります 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/10/16(火) 17:58:15.50 ID:kQL/W8rg0 いつも通り教室に入ると、男子がとある男子の机に集まっていた。 俺は背負っていたリュックを机に置き、その集団に加わった。 「おーす。なに集まってんだ」 「おー。コレ見ろよ」 そう言って、座っていた奴が雑誌を差し出してきた。 俺はそれを受け取ると、雑誌の表紙をまじまじと見る。 「ヤンデレか」 ヤンデレ。正式名称は週間ヤングシンデレラ。 実写化やアニメ化された作品が、多数連載されている人気マンガ雑誌。 そして、男子高校生にとってマンガと同等に、巻頭グラビアも楽しみの一つ。 今週は誰だろうと楽しみに見ると、自分の目を疑った。 見慣れた幼馴染が表紙を飾っていた。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/10/16(火) 17:59:12.94 ID:kQL/W8rg0 俺は幼馴染の横に書かれた彼女の名前を確認する。 そこには、藤原肇と書かれていた。 俺は再び、表紙を飾っている彼女を見た。 黒い長い髪。白磁器の様に白い肌。パッチリとした瞳。少しぷっくりとした唇。 子供の頃からずっと横にいた彼女だ。 「マジかよ」 俺は、慌ててページをめくる。 数ページにわたって、色んな幼馴染が写っていた。 昔から変わらない少しぎこちない笑顔。見たことのないすました顔。真剣なまなざしで轆轤を回す彼女。 他にも諸々。 そして、最後のページには黒色のビキニを着て、見たことのない挑発的な顔をした彼女がいた。 俺は挑発的な彼女に目を奪われてしまった。 4: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/10/16(火) 17:59:44.78 ID:kQL/W8rg0 「オマエ知ってた」 無言で首を横に振り、雑誌を返した。 「そっか。俺もいつも通り取ったらおどろいたわ」 「俺にも見せて」 「あいよ」 後から輪に加わった奴に雑誌が渡された。 「まじでアイドルやってんだな」 「そりゃな」 俺はテキトウに相槌をうった。 「オマエは連絡取ってんの」 「一応、な」 「まじかよ。アイドルと連絡取り合うってマジあこがれんだけど」 「そっか」 「そっか。じゃねぇよ。全国の男子高校生が憧れてることだぞ」 まるで狂犬のように噛み付いてきた。 5: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/10/16(火) 18:00:54.57 ID:kQL/W8rg0 「って言われても、肇とはガキの時から一緒だったし」 「それが羨ましいんだよ。ナチュラルに『肇』呼びしやがって」 「お前らだって、高校途中まで同じ学校だったんだから、いいじゃねえか」 「そりゃあそうだが、オマエという幼馴染がいたせいで何ともいえねえんだよ」 「しらねえよ」 「この贅沢者が。んで、ところで最近どんなやりとりした」 狂犬からうって変わって、ゴマをする取り巻きの様に言ってきた。「特に話すことないぞ。元気にしてる?。とか、東京についてとか、他のアイドルの話とかしか」 「あるじゃねぇか。他のアイドルの話ってどんなんだ」 俺はいつの間にかクラスの男子に囲まれていた。 一種の恐怖を感じる。 俺は掻い摘んで肇から聞いた話題を話した。 続きを読む