転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1539708498/ 1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/17(水) 01:48:19.23 ID:X+nqLT3/0 早朝に一人、眼鏡と可愛らしい猫のワンピースの女性が事務所に入ってくる。 「...おはようございま~ス...」 彼女の名前は荒木比奈。眼鏡がよく似合うオタク系アイドルだ。 「誰もいないっスかね...おお...一番乗り初めてかもっス...」 正直な所、彼女が事務所に朝早く来ることは珍しい。 普段は深夜アニメをみているか、原稿をやっている彼女であまり朝が得意な方ではないからだ。 しかし今日は少し違った。といっても別に何もしていなかったわけじゃない。 前日がオフなのをいいことにに三度寝をしアニメを目一杯鑑賞し、 早朝にシャワーを浴び、通勤のタイミングが少し早くなっただけだ。 そして...彼女の目の前には寝息をたてている男性が一人。 「プロデューサー?...おお、寝てる。...珍しいっスね」 彼女は、自分の担当プロデューサーが寝息をたてているところが目に入った。 「プロデューサー......プロデューサー...?だめっスね、反応ないっス...まあ...起こすのも可哀想かな...」 2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/17(水) 01:48:34.95 ID:X+nqLT3/0 恐らく徹夜で仕事をしていたのだろう。と彼女は判断する。 ソファーにセルフ腕枕で寝る...原稿が終わったばかりの自分のようで、少し同情する 「...こういう時彼女なら...ひ、膝枕とか...?しちゃうんスかねえ......?」 そんなことを言っている彼女は力なく笑う、この力のない笑い方も彼女の魅力の一つだ。 ...彼女はキョロキョロ首を振り、他に誰もいないことを確認する。 「よし...だれもいない...っスね...」 彼女は彼の顔に近づく。思えば彼の顔をこんなに近くで見たことはなかった。彼は自分より割と背が高いからだ。 とりあえず頬を突っついてみる...彼が少し身じろぎする。慌てて手を引っ込める。 「おっと、いけないいけない...起こす所だったっス...」 起こしたら可愛そうだ。恐らく仮眠時間を決めてソファーの前に携帯があるのだということに気づく。 恐らく時間が経ったらなるのだろう。何故か救急箱も目の前にあった、誰か怪我でもしたのだろうか。 「あとどれくらいなんスかねえ...」 少し彼の携帯の中身に興味はあるが彼女は見ないことにする 。...自分にだって見られたくないものがあるのだ。それは触れないほうがお互いのためだ。 「いやまあ...ある程度なら許容しまスけど...って何言ってるんだろ自分」 なんだか思考が変な方向に進みかけたので彼の顔の方に戻る。 「しかしまあ...なんて顔して寝てるんでしょこの人...」 なんというかとても寝苦しそうだ。...日頃のストレスだろうか、悲しみと苦しみと疲れが混ざっているかのようだ... 「いや、どんな顔っスか」 自分で自分にツッコミを入れる、朝っぱらから何をやっているのだろうという思いが彼女を支配する。 よし何か別のことを考えよう... 続きを読む