転載元 : http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1537284236/ 1 :◆TOYOUsnVr. 2018/09/19(水)00:23:56 ID:0EE ある昼下がりのこと。 そろそろ娘が学校から帰ってくる頃だろう、と掃除の手を止め、台所に入ります。 髪を後ろで束ね、手を洗い、エプロンをつけたのちに、冷蔵庫の中を確認します。 買い物の必要はなさそうでした。 今ある食材で作れそうなものをいくつか思い浮かべ、適当に手近なものを取り出して、シンクの上に並べていきます。 さて、娘が帰ってくるまでに手早く作ってしまうとしましょう。 2 :◆TOYOUsnVr. 2018/09/19(水)00:24:17 ID:0EE 調理を始めて、しばらくして昼食ができあがりました。 簡単なサラダとハンバーグ、そしてお味噌汁。 その完成と同時に、炊飯器がぴぴぴ、と炊けたことを告げます。 これであとは娘を待つのみ。 できあがったそれらをお皿に盛りつけ食卓へと並べました。 ご飯とお味噌汁は娘が来てからよそうとします。 3 :◆TOYOUsnVr. 2018/09/19(水)00:24:34 ID:0EE そうして待つこと一時間、未だに娘は帰ってきませんでした。 今日は学校の期末試験最終日。 部活などに所属していない娘は真っ直ぐに帰ってくるはずです。 何かよくないことがあったのやもしれない、と不安が込み上げます。 たまらず食卓を立ち、携帯電話を手に取りました。 娘は幼い頃より体が弱く、よく体調を崩し、入院していた期間も短くはなかったため、悪い想像ばかりが脳裏を駆け巡ります。 もしも何かあったら。 慌てて携帯電話の電話帳を開き、娘の番号をコールします。 数コールの後に、電話はぶつりと切られてしまったようでした。 どうして。 そう思ったのも束の間、玄関の扉がガチャリと音を立てました。 続きを読む